堅実女子ニュース&まとめ 佐藤健による剣心もこれで見納め。まるで上質な大人のラブストーリー!映画『るろうに剣心 最終章 The Beginning』

2012年に公開された映画『るろうに剣心』に始まるシリーズが、ついに完結します。2014年立て続けに公開された『るろうに剣心 京都大火編』『るろうに剣心 伝説の最期編』、そして今年4月に公開された『るろうに剣心 最終章 The Final』。

そのどれもに隙なく密度の高いエンタメが凝縮され、その熱量は一作毎に確実に上昇していきました。そして迎えた『るろうに剣心 最終章 The Beginning』。正真正銘、シリーズ最後となる1本です。それは気絶するほど美しい愛を巡る物語であり、どうにもならない生きることの悲しみが、心を深くえぐる人間ドラマなのです。

この美しさはちょっと、息を飲むレベルじゃないでしょうか? (c)和月伸宏/ 集英社 (c)2020 映画「るろうに剣心 最終章 The Beginning」製作委員会

『るろうに剣心 最終章 The Beginning』(配給:ワーナー・ブラザース映画)
●原作:和月伸宏「るろうに剣心-明治剣客浪漫譚-」●監督・脚本:大友啓史 ●出演:佐藤健、有村架純、高橋一生、村上虹郎、安藤政信、北村一輝、江口洋介 ほか ●6月4日より全国ロードショー

【Story】
幕末。緋村剣心(佐藤健)は倒幕派で長州藩のリーダー、桂小五郎(高橋一生)のもとで人斬りとして暗躍。ある暗殺の現場で、雪代巴(有村架純)と出会う。幕府の追手から逃れるため、巴と一緒に農村へ身を隠すが……。

第5弾にして、シリーズ完結編

2012年に公開されたシリーズ第一作、映画『るろうに剣心』を観たときのことを、いまでもハッキリと覚えています。「日本映画、大丈夫だ。めっちゃ面白い……」。物語に惹き込まれて、とかいう以前にエンタメ作として理屈抜きにあまりに上出来なこと、それ自体にじーんと来て、涙が流れてしまったのです。そんなことはなかなかありません。その後に続いた『るろうに剣心 京都大火編』『るろうに剣心 伝説の最期編』、そして『るろうに剣心 最終章 The Final』。そのどれもで、エンタメ作をスクリーンで観る喜びが溢れました。

それはすでに日本映画のほぼ主流となっていた、人気漫画の実写化だから安定の、みたいなこととも無関係でした。頬に十字の傷をつけた浪人姿の佐藤健が、彼のあの信じられない身体能力をギリギリまで鍛え上げ、『ハゲタカ』『3月のライオン』の大友啓史監督による切れ味鋭い演出力の下、フルスロットルで切れっきれの殺陣を展開していました。

剣心の戦いに身を投じるほかない日々のなか、武井咲演じる神谷薫との少しだけ肩の力が抜けたコミカルなやりとりと淡い恋愛模様、香川照之、滝藤賢一らの演じる劇画タッチな強烈キャラとの対峙、神木隆之介、藤原竜也、そして『~The Final』では新田真剣佑(いや福山雅治とか田中泯とか、まだまだたくさん)とのバリバリの気迫に満ちたサシの勝負。とにかく見どころの連続です。

そもそも昨今の日本映画でこれだけのレベルの娯楽時代劇を観られること自体が稀で、見応えがあってとにかくもう格好いい! みたいな殺陣に本気でシビれました。なかでも『るろうに剣心 最終章 The Final』は確実にこれまでのレベルを超えてきていて、脚本も演出も俳優の演技も一部の隙もなく、終始ピリリとした緊張感が画面を覆いました。それで、観終えてやっぱり、大きな虚脱感に襲われたのです。ああ終わってしまった……これで終わりか、と思って。

確かにそれは物語の終わりです。でも続いて公開される映画『るろうに剣心 最終章 The Beginning』はそのエピソード・ゼロ。それは幕末に「人斬り抜刀斎(ばっとうさい)」と恐れられた緋村剣心がなぜ流浪人(るろうに)となり、刀を捨てて逆刃刀(さかばとう)に持ち替え、「不殺(ころさず)の誓い」を立てるに至ったか? その、どう考えても底が深いはずの人としての業にスパッと切り込む、心震える人間ドラマなのです。

これから先も「るろうに剣心」と聞いたとき、佐藤健の姿が浮かぶでしょう。それくらい劇中の彼は、緋村剣心そのもの。完全にイコール。
1 2