堅実女子ニュース&まとめ RADWIMPS野田洋次郎インタビュー!映画『キネマの神様』で山田洋次監督から受けた刺激とは?【後編】

原田マハによる同名小説を、山田洋次が89作目の監督作として完成させた映画『キネマの神様』。この映画で、主人公のゴウ(菅田将暉)の盟友かつ、同じ撮影所で働く映写技師のテラシンとして出演するのは、RADWIMPSの野田洋次郎さん。菅田さんと主題歌「うたかた歌」でも共同作業する野田さんに、山田組で受けた刺激などをお伺いするインタビューの後編です。

インタビュー【前編】はこちら

野田洋次郎さん PHOTO:黒石あみ

作品に入ると、なにかしら僕は音楽をつくりたくなる

――テラシンにとってのゴウのような、盟友と呼べる人はいますか?

「盟友というか唯一無二の存在ということですよね……そうかそうか。発想やアイデアを持っていてスゴイものをつくる人、いわゆる才能がある人って間違いなくいると思っていて。才能ってものがなんなのか、僕はまだわからないですけど。

でも世の中のためになるもの、世の人を幸せにしていくものをつくり出す人はいる。それで同時に同じくらいに大事なのが、そういう才能や力に気づいてあげる人間だと思うんです。

つくり出す人が自分の才能に気づけないことって往々にしてある気がしていて。だからそれに気づいて、お前はスゴイんだよ!といってあげる人というのは、同じくらいに価値があるし、同じくらい世の中に必要だと。テラシンとゴウはそういう関係だったと思います。

それで僕自身がいまRADWIMPSをやってるのは、ギターのやつ(桑原彰)が『お前の曲スゴイよ』と言ってくれたから。僕は当然、大学へ行って普通に就職するつもりで人生を生きていましたけど、そいつは俺の曲で食っていくと言って、高校を辞めたんですよ」

――え~!

「本当に、考えられないくらいにバ〇で。でもなんかそれは僕にとって、ものすごく大きなことでした。コイツに恨まれたりしたらイヤだな、とも思いましたし(笑)。

だからやっぱり大学に入ったあともそいつとはバンドを続けようと思って、まあいまだに一緒にやってます。15歳、高1のときに初めて持っていった曲を『とんでもない、お前の才能はスゴイ!』と言っていまだに……ですから、ちょっとテラシンとゴウに近いものがあるなという気はしますね」

――今回、俳優としてと主題歌と、オファーは同時に受けたのですか?

「いや違います。単純に役者としてのオファーを最初にいただいて。撮影が進むなかで、プロデューサーの方が言ったのか僕が勝手に『曲ができたので』と言って渡したのか、ちょっと定かに覚えてないんですけど。

作品に入るとなにかしら僕は音楽をつくりたくなっちゃうところがあって、今回もそうでした。監督へのお礼の気持ちも強かったので、聴いてもらえますか?といって。 志村さんの件で撮影がストップしたあたりで デモをお渡しした記憶がありますね」

――菅田さんが「主題歌では野田さんが演出家で、僕が演者みたいな気持ちでした」とおっしゃっていましたが?

「レコーディングの過程では確かに監督と役者のように、『もっとこうしたらいいんじゃないかな』といろんなアドバイスをしながらで。濃密な時間を過ごせました。

一日かけて録って、『もうちょっと修正できるね』と別日にもう一日録らせてもらったんです。貴重な、でも面白い時間でしたね」

――アーティストとしての菅田さんの印象は?

「やっぱり表現力があるし、スイッチを持っているんですよね。稀有な表現者であるのは間違いないので、そこはまったく疑うことなく。菅田君には去年の夏くらいに『こんな曲ができたんだ』と聴かせていて、たぶん半年間、たまに聴いてくれて、『あの曲が好きだ』と言ってくれていました。それで半年後にまさか俺が歌うんですか? みたいなことになって、是非是非という感じで。だからたぶん、彼の中にあの曲がもう入り込んでいたんじゃないかなと思いますね」

――俳優としての菅田さんと、アーティストとしてと。違いを感じましたか?

「そこにあまり違いはないかな、なにしろまっすぐな人だから。そのまっすぐさはどこにいても、カメラの前だろうがマイクの前だろうが、変わらないというか。まっすぐな目でその場を生きる人、だと思うので、そこは地続きなイメージがありますね」

若き日のゴウ(菅田将暉)とテラシン(野田洋次郎)。
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