堅実女子ニュース&まとめ ポップでかわいくて、かなりヤバい!映画『プロミシング・ヤング・ウーマン』

女優でもあるエメラルド・フェネルによる長編監督デビュー作『プロミシング・ヤング・ウーマン』が公開されます。七色のウィッグを被って、チープなナースのコスプレでキメたキャリー・マリガンが怪し気に微笑むヴィジュアルだけで、この映画のただならぬ空気が漂うよう。

監督自ら手掛けた練り上げられた脚本と、主演のキャリー・マリガンの超絶演技と。とにかく先が読めない展開にうなり、それでいて爽快感がたっぷり味わえる映画なのです!

(c)Universal Pictures

『プロミシング・ヤング・ウーマン』
(配給:パルコ)●監督・脚本:エメラルド・フェネル ●出演:キャリー・マリガン、ボー・バーナム、アリソン・ブリー、クランンシー・ブラウン ほか●2021年7月16日TOHOシネマズ日比谷&シネクイント他全国ロードショー

【Story】
キャリー・マリガン演じる女性、カサンドラ・トーマス (愛称・キャシー)はコーヒーショップで働いている。 けれど彼女には別の顔が。夜になるとメイクと衣装で別人キャラをつくって街へ繰り出し、バーやクラブで声を掛けてきた男たちにお持ち帰りされていた。

ある日、キャシーが働くカフェに医学部時代のクラスメートで、小児科医となったライアン(ボー・バーナム)が客としてやってくる。ライアンはキャシーをデートに誘うが……。

監督は長編デビュー作にして、アカデミー賞脚本賞を受賞

ヤングなエグゼクティブ風の男子数人が飲んで酔って、いい気分で女たちを物色している、とあるクラブの片隅。仕事帰り風の超ミニスカスーツ姿の若い女がひとり、正体を失うほどに酔いつぶれています。

あ~あの女やらかしてるな…とあきれるほどの、まさに泥酔状態。その姿を見て、これイケんじゃね? と読んだひとりの男が名乗りを上げ、「僕ももう帰るから」とかいって泥酔女をお持ち帰り。タクシーに乗せて「俺の家近くだから。ちょっと飲む?」からの「顔になんかついてるよ」とキスしてベッドになだれこんでそして。

女は最初、されるがままです。でも男の手の動きに「……なにしてるの? なにしてるの……?」と繰り返します。それでももちろん動きを止めない男を前に、女は酔った人間の声色ではなくて、完全に素面のそれへと急変。ベッドから起き上がって男を見下して言い放ちます。

「ねえ、なにしてるの?って聞いたんだよ」
 恐ぇ――――!

『プロミシング・ヤング・ウーマン』は冒頭の数分で完全に心をつかまれ、最後の最後まで、これいったいどうなるんだろう? という思いで画面にクギづけになる映画なのです。

本当に、展開がまったく読めません。つい最近もそんな映画を紹介した気がしますが、これはそれとも異質。「凝った仕掛けが満載」ではなく、読めない展開だけがウリのストーリーでもない。

それでいてやたらポップな音楽と、ピンクやパステルカラーやお花模様やギンガムチェックで彩られるカラフルでキッチュなファッション、閉じた心を開いてくれる小粋な王子と遭遇したアラサー女子の浮ついたハッピーな恋心や心優しい女の友情が散りばめられてもいて、そのどれもが心をウキウキさせるに充分な魅力を放ちます。

でもそれはこの映画のほんの上辺の部分、その正体はかなりヤバいのです。

監督はこれが長編デビュー作となるエメラルド・フェネル。今年36歳。この映画でいきなりアカデミー賞監督賞にノミネートされ、自ら手掛けた脚本で、その脚本賞を受賞しました。

いろいろな意味でぶっ飛ぶこと必至の、その中身とは?

キャシー(キャリー・マリガン)はコーヒーショップの店員、なんですが。(c)2020 Focus Features
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