堅実女子ニュース&まとめ 【単独インタビュー前編】映画『愛のまなざしを』で共演!仲村トオルと斎藤工が、驚きの撮影現場を振り返る

映画『愛のまなざしを』が公開されています。『UNloved』(2001年)、『接吻』(2007年)に続いて万田邦敏監督とタッグを組んだ仲村トオルさんと、「ずっと前から万田作品のファンだった」という斎藤工さん。亡くした妻、薫への愛に囚われて漂うように生きる精神科医の貴志と、薫の弟で、貴志に複雑な思いを抱く茂。二人がそれぞれを演じています。全編異様な緊張感が漂い、その不穏な空気に惹きつけられるこの人間ドラマで二人が感じたこととは? 完全単独インタビューです!

仲村トオル
1965年生まれ、東京都出身。1985年、映画『ビー・バップ・ハイスクール』でデビュー。「あぶない刑事」シリーズ、「チーム・バチスタ」シリーズ、「家売るオンナ」シリーズなど、出演作多数。また韓国映画『ロスト・メモリーズ』(04)、中仏合作映画『パープル・バタフライ』(05)と海外作品にも出演する。その他の主な出演映画は『行きずりの街』(10)、『北のカナリアたち』(12)、『22年目の告白-私が殺人犯です-』(17)など。

斎藤工 
1981年生まれ、東京都出身。近年の主な出演映画は『昼顔』(17)、『麻雀放浪記2020』(19)、『8日で死んだ怪獣の12日の物語』(20)、『孤狼の血LEVEL2』(21)、『CUBE 一度入ったら、最後』(21)など多数。映画『シン・ウルトラマン』、Netflix「ヒヤマケンタロウの妊娠」等が待機中。長編初監督作『blank13』が上海国際映画祭での最優秀新人監督賞をはじめ国内外で8冠獲得。移動映画館「cinema bird」を主宰しているほか、ミニシアターを俳優主導で支援するプラットフォーム「Mini Theater Park」の発起人など幅広く活動。

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『愛のまなざしを』
(配給:イオンエンターテイメント 朝日新聞社 和エンタテインメント)●監督:万田邦敏 ●脚本:万田珠実 万田邦敏 ●出演:仲村トオル 杉野希妃 斎藤工 中村ゆり 藤原大祐 ●全国公開中

【Story】
貴志(仲村トオル)は患者へ真摯に寄り添う信頼の厚い精神科医。しかし6年前に妻の薫(中村ゆり)を亡くし、精神を安定させるために薬に頼る日々。「薫を思い出してしまう」、と一人息子の祐樹(藤原大祐)の世話も義理の両親にほとんど任せきり。ある日、患者として出会った綾子(杉野希妃)と惹かれ合い、やがて支え合う関係に。しかし貴志の薫への絶ち切れない思いを知った綾子は嫉妬にさいなまれていく。そこへ薫の弟、茂(斎藤工)が貴志に会いにくる…。

「また変わった女の人が主人公だなと」(仲村)

――映画を観ながら、ずっとわけのわからない恐怖を感じました。お二人が脚本を読んだ感想、役柄の印象を教えてください。

仲村トオルさん(以下、仲村)「万田珠実さんが脚本を書かれた万田監督の映画に出演するのが三本目だったので、今回も変わった女の人が主人公だなと。そしてきっと緊張感のある、重みのある映画になるだろうと思いました。

僕が演じた貴志は精神科医なのに、妻の心の病を治せず亡くしてしまったという深い傷、敗北感や屈辱感のようなものを抱いていて。それについて自問自答し続けても答えが出ない。そんな男なのかなと感じました。夫婦の話でもありますね。」

斎藤工さん(以下、斎藤)「僕自身かなり以前から万田作品のファンだったので、脚本を読んで、その世界に自分が入ることにある種の怖さを感じました。この作品は、テーマを挙げるならたぶん男女の愛憎とかほつれだったりすると思うんです。それで劇場で観てもらうのか、それともテレビで? という、商業作品としての分かれ道があるなか、万田さんの世界は圧倒的に劇場へ向かった。

万田さんは劇場という空間に対してひとつの芸術を貫く、憧れのクリエイターです。しかも今回『UNloved』『接吻』に続いてトオルさんが出演されていて。完成されたある芸術の枠の中に自分が入っていいんだろうか? 自分が感じたのはそんな怖さでした。商業的なものを生業とする自分が入るというのが、食い合わせが悪いんじゃないか?と思って」

――そんなことは!

斎藤「…客観的に(笑)。例えば海外の作品を観るときは、そこに出演する役者さんがふだんはどんな活動をするのか、知らないで観ることが多いですよね。自分が作品を観てそれをどう捉えるかを考えるときも、そこを基準にしようと思っていて。

それで今回の映画でも、自分は何者であるか?を意識しないことを意識する。そんな意識がずっとありました。不思議な時間でしたね。撮影もそうですし、試写を観たときも。磁石のマイナスとマイナスがくっつかない、その間の部分を描くような、心地いい違和感がありました。それがいったいどんな類の時間だったか、試写で観て初めて理解したようで。幸せでした」

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