堅実女子ニュース&まとめ 大企業を退職し、父の介護に専念した30代女性が語る「復職の難しさ」【前編】

あすかさん(仮名・39歳)は、現在都内で派遣社員として働く女性。実家のある千葉県から通い、通勤は片道1時間半ほどかかるそう。以前は東京で一人暮らしをしていたため、電車に長く乗っていることに未だ慣れないと言います。

「前の職場は目と鼻の先にあって、徒歩で通えました。それが今は往復3時間かかっていますからね。今の仕事に就いて2年ほど経ちますが、一向に慣れないのが悩みかも」

大企業を退職し、父の介護に専念

かつては大企業で働いていたあすかさん。大学卒業後、第一希望の会社へと入り、毎日刺激的な生活を送っていたそう。

しかし、彼女が32歳の時、父の敏夫さん(仮名・65歳)が体を壊して入院。その後回復する見込みはなく、要介護となってしまいました。

あすかさんは2人兄妹で、5つ上のお兄さんがいます。しかしながら遠方で生活をしており、すぐには駆けつけられない状況。母一人に任せることができなかったため、近場に住む彼女も介護へ協力する形となったのです。

「ちょうど兄の家庭は2人目の子供が生まれたばかりだったので、とても手が離せない状況でした。かといって、母だけに負担をかけるわけにはいきませんし…。幸い親戚の協力も得られ、身内で介護を行うことに。

とはいえ、母も、叔父も叔母も、みんな60歳を超えていて若くありません。それにうちの家系は子供が多くないんです。兄、私、あと従兄弟が2人くらい。

私以外はみんな結婚していましたから、介護に専念することが難しかったのです。となれば、自由に動ける私が頼られるのは当然の話ですよね」

敏夫さんはもともと腰を痛めており、道で転倒したことが容体悪化の原因。スムーズに歩行ができなくなってしまい、日常生活にも大きく影響が出てしまいました。

女手ばかりでは父を支えられず、お年寄りの親戚では体力的にも厳しい。デイサービスの力を借りながら介護は続いたものの、事態は深刻さを増し、あすかさんは退職を余儀なくされる状況へと陥ってしまいます。

「時間が経つと共に父は歩けなくなって、なんだか頭もハッキリしておらず。認知症初期のような症状が出始めました。それ以外は元気なんですよ。

でも、あれほど穏やかだった性格がガラリと変わっちゃって、物凄く攻撃的になってきたのです。世話をする母へ『触るな!』と怒鳴りつけたり、物を投げたりとか…。あとは病院へ行きたくないと駄々をこねたりして。

今まで仕事をしながら週末は実家へ、という生活をしていたのですが、遂に限界がきてしまったんです。致し方なく退職し、千葉へ帰って介護に専念することになりました。

体力的にもツラかったですし、変わっていく父を見るのが精神的にこたえてしまって。心身ともにすり減らしながら5年ほど介護を続けました」

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