堅実女子ニュース&まとめ 死化粧師の仕事とは?メイク技術よりも大切な“心”の話【前編】

「死化粧師の仕事は、ただご遺体にメイクをするということだけではありません。技術を伴うことはもちろん、何よりも大切なのは“心”です」

優しげな口調で語るのは、死化粧師として働く佳代子さん(仮名・37歳)。社会人になってから、この職業一筋で、たくさんの別れと向き合ってきました。

あまり知られていない死化粧師の仕事

死化粧師の正式名称は「遺体美粧衛生師」。生前同様にメイクを施すだけが彼女の仕事ではありません。衛生面にも入念に気をはらい、腐敗の進行を止めるなどの処置も行うのだと言います。

「死化粧師って聞くとメイクして終わり、という感じがあるかもしれません。実はそうじゃないんですよ。ご遺体が腐らぬようにしなければなりませんし、そもそもメイクをする土台も整える必要があります。全員が全員、安らかなお顔で眠られるわけではないので…。

表情を正し、綺麗な洋服に着せ替えるのも私たちの大事な役目。みなさんが想像されるよりも、やることは本当に多いのです。

ご遺体の処置などは、知識と技術が必要です。昔同窓会へ行って『化粧するだけでお金もらえるの?いいね』と言われたことがあるんですが、そんな簡単なものじゃないわよ!って言いたくなってしまいました…(苦笑)」

先ほど佳代子さんが「全員が全員、安らかなお顔で眠られるわけではない」と語ったように、遺体の状態も人それぞれ。衛生面には特に気を付けねばならない、緊張感の走る現場なのだそうです。

「闘病生活の末に亡くなられた方は、手術跡や治療過程の爪痕がハッキリと残されていることがほとんど。そこから感染症を引き起こす危険性も考えられますから、油断は禁物。特に気を抜けない場面です。

薬品を使用するのも当たり前なので、“知識”と“技術”は必要不可欠。よく死化粧って一般のメイクさんがやるものと思われがちなのですが、違います。通うスクールも美容専門学校ではありません」

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