堅実女子ニュース&まとめ 岡崎京子の人気コミックが実写で復活!『リバーズ・エッジ』に見る90年代とは?

生きる実感が湧かない悲壮感と焦燥感

ハルナはリーバイスのオーバーサイズが定番ファッション。これも90年代に流行ったんです。 (C)2018「リバーズ・エッジ」制作委員会/岡崎京子・宝島社

本作に登場する高校生達は、どの子も皆、鬱屈した思いを抱えています。ハルナの彼・観音崎は山田をいじめることで鬱憤を晴らし、山田の彼女カンナは、山田への依存に走る。ハルナの友達、ルミはパパ活で欲を満たし、モデルのこずえはスリム体型を維持しつつも、異常な食欲で空腹を満たします。

ママと2人で暮らすハルナは、決して優等生ではないけれど、ワルでもない。かといって、他の子達のように気持ちを誰かや何かにぶつけることもない。すべての不安から逃れようと、感情を消しているように見えるハルナ。でも映画を見ていくうちに、彼女自身にも鬱屈した、凝り固まったシコリのようなものがあることがわかってきます。

観音崎(上杉柊平)のロン毛&ネルシャツファッションも懐かしい。 (C)2018「リバーズ・エッジ」制作委員会/岡崎京子・宝島社

行定監督は「登場人物のハルナや山田たちは過ぎ去った時代の子ども達。”平坦な戦場”という何と闘っているかもわからない時間=青春の中にいる。原作が発売された直後95年にサリン事件は起こり、世の中の価値観は大きく変わった。そこから世界では日常的にテロが起こり、悲惨な事件が報道されても驚かなくなってしまった。『リバーズ・エッジ』はそのぎりぎりの岐路に立っていることを予見しているような物語」と語っています。

本作は原作にとても忠実に作られていますが、今は94年から20年以上経過しています。あのときとは違うけれど、今も同じように悲壮感や焦燥感を感じる10代はいるのではないか。自分の10代ってどんな感情を抱いていたかな。そんなことを考えながら見ると深みが増すことでしょう。

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