今年の春ごろ、政治界や芸能界でたびたびセクシャルハラスメントに関する問題が多発。SNSではセクハラ被害を告発する「#MeToo運動」が世界的ムーブメントとなりました。そんな風潮の中、婚活支援サービスを展開する「株式会社パートナーエージェント」では、「婚活」におけるセクハラについての実態を調査。男女が生涯のパートナーを求めて接点を持つ婚活の場でも、セクハラは起こっているのでしょうか?
女性も加害者に?男性でも約2割がセクハラの被害を自覚
婚活中にセクハラをされた経験がある人は、果たしてどのくらいいるのか?同調査によると女性は35.9%、男性でも19.1%の人が「ある」「どちらかといえばある」と自覚していることが分かりました。

「ない」の割合が男女それほど変わらないことは、興味深い結果です。
では具体的にどのような体験をしたのでしょうか?同調査では男女それぞれでさまざまな自由回答が寄せられていました。まずは女性の主な回答を抜粋してみましょう。
- 女性
抱き寄せようとして腰に手を回された(33歳・女性)
下ネタに苦笑いしたらウケたと思われたらしく、延々と下ネタを話された(37歳・女性)
まだ出会って日も浅く付き合ってもなかった人に食事の席で頭をポンポンとされて不快に感じた(42歳・女性)
人前で、赤ちゃんができる体なのか聞かれた(32歳・女性)
婚活で出会う異性は基本的にまだ十分な信頼関係が構築されていません。にもかかわらず必要以上に馴れ馴れしくされたり、ましてや「赤ちゃんができる体なのか」などのセンシティブな発言は言語道断です。

初対面での下ネタは男女限らず避けたほうが無難です。
しかし一方で、女性が加害者となっている男性へのセクハラ被害の実態も。そんな男性の主な回答を抜粋してみます。
- 男性
経験人数は何人か聞かれた(37歳・男性)
年収を言った途端に態度を変えられた(28歳・男性)
専業主婦になりたいので、家族を養ってくれる人が良いと言われた(26歳・男性)
離婚の理由をしつこく聞かれた(31歳・男性)
十分な信頼関係が構築されていないうちから、相手のセンシティブな部分にズケズケ入り込む。その構造は基本的に女性も男性も変わらないと感じます。しかしその方向性が「年収」や「離婚の理由」など、微妙に女性と異なるのが興味深いところ。セクハラは何も、性的被害だけではないようです。