堅実女子ニュース&まとめ 【私の場合】複雑な家庭環境、体育会でのパワハラで刷り込まれた「暴力=愛情表現」の呪縛は解けるのか?~その1~

両親の実家も、跡継ぎになる男の子の誕生を確信したから結婚させたのだとか……。

「でも、生れたのは女の子。父は『な~んだ、女か』と言い捨て、母は父の実家から『役立たず』などと言われたそうです。男だと勝手に思い込んでいたから、私の名前も“武志”とか“剛”とか“茂雄”などしか用意していなかった。候補の中でも、女の名前でも通用する“茂実”が選ばれました」

生まれれば子供はかわいい。母親に似て美貌の茂実さんは、母の実家からは愛されたといいます。

「父の実家は私には無関心。父は相変わらず暴力をふるう。言うことを聞かなかったり、成績が悪いと『歯を食いしばれ』と言い、平手打ちやげんこつが飛んできました。散々叩かれると、『お前のためを思ってのことだ』と言い捨てて飲みに行ってしまう。母は私が10歳の時に、知らない男と駆け落ちをしました。相手は東京の化粧品会社のセールスマンだったそうです。それ以来、会っていません」

父と暮らす日々は、近くに住む母方の祖母が世話をしていたので、生活に困ることはなかったと言います。父親は母親がいなくなると、別の女性と恋愛を始め、その女性との間に男の子を授かったそうです。しかし、母親は復讐のつもりか、離婚届を置いて行かなかった。母と連絡がとれないため、両親はずっと入籍中のままだと言います。

茂実さんは、父に似て体が大きく、運動能力が高かったそうです。そのため、あるチームからスカウトが来て、小学校時代からバレーボールを始めました。

「バレーボールなんて、全然好きじゃなかったんですよ。でも『あなたが必要』と言われたことがうれしくて、高校3年生まで続けてしまいました。高校のときの練習は地獄のようでした。真夏なのに、4時間以上水を飲まずに練習したり。よく死者が出なかったと思いますよ。それに、ミスしたときの暴力もすごかった。芸能事務所の社長が、社員の顔を鍋に入れたというようなパワハラがニュースになっていますよね。いろんな人が、なぜ逃げなかったのか、と話しているけれど、私は逃げられないことが感覚的にわかります。だって、上の人の言うことが全てみたいな思考回路になっているから。洗脳されてしまっているんです」

ミスしたときに受けた暴力は、竹刀で殴られたり、真冬にバケツの水を自ら頭からかぶるというもの。

「その後に、『ご指導、ありがとうございました』と言うんですよ。でも、そういう指導があったから、チームが強くなる。暴力がなければ、勝てないと思います。周りの部活もみんなそんな感じでした。野球部なんて、負けるとパンツだけでランニングさせられていましたから。『うちはまだマシ』と思っていました」

「部活はコーチや顧問という専制君主がいる無法地帯。警察がいない社会みたいなものです」と当時を振り返る。

ノルマが大変な仕事でも、体育会精神で無理して頑張りすぎてしまう。結果が良ければそれでいい!?……~その2~に続きます。

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