夫はほぼ完全な在宅勤務、一方、妻のサリナさん(42歳)はサービス業のためほぼ毎日、出社している。10歳と7歳の息子たちは家からろくに出ることもできない。
「私は朝早くから、自分と子どもたちのお弁当と朝食を作って出かけます。夫には自分のことくらい自分でしてほしいんだけど、オレにも弁当と言うので今は4人分作っていますね」
家にいても仕事だということはわかっている。それでも仕事の合間に洗濯くらいできるだろうとサリナさんは思う。定時で帰ってきてから、彼女は洗濯をし、夕飯の支度をする。彼女が帰ってくると、夫はソファで居眠りをしていることもある。
「なんだか私だけが忙しい思いをしている。帰ってくると子どもたちはまとわりつくし、夫は子どもたちのせいで仕事が捗らないと怒るし。かといって小学生の子を放っておくわけにもいかない。だから夫に、喫茶店やファミレスには行かないでほしいと頼んでいるんです」
夫は出勤していく時間が早かった。その後、サリナさんは子どもたちを学校へ送り出し、家事をすませて出勤していた。昼は会社でお弁当をとっていたのだが、今はそれもできないため弁当をもっていくしかない。
夫が出勤せず、子どもたちが学校に行かなくなったために、すべてのことがサリナさんの負担になっている。
「夫に夕食くらい作ってくれる日があってもいいと思うと言ったんですが、『オレの仕事は大変なんだ。そんなことしている暇はない』と言われて」
言い争っている時間に自分が家事をやってしまったほうが早い。だからサリナさんは文句を言うのをやめた。

家にいる夫に不満が募る妻