ライフスタイル こんな時だからこそ心に響く…コロナで疲れた人々の心を癒した世界の出来事

「山川異域 風月同天」歴史上の深いつながりを思い起こさせる漢詩

 武漢で初めて新型コロナウイルスへの感染が確認され、あっという間に被害が拡大した際、一般社団法人「日本青少年育成協会」から武漢へ2万枚以上のマスクが送られました。その際、「山川異域 風月同天」(「山や川は違うけれども、同じ風が吹き、同じ月を見る」という意味)という漢詩を添えて送ったことが中国側で感動を生み、その後中国から日本への支援としてマスクなどが贈られる際にも、漢詩が添えられるようになりました。

歴史や領土など日中間で抱える問題は残されていますが、同じ文字を共有する者同士、深い場所で理解し合えるものがあるという証として両国で話題にとなりました。

ドイツからイタリアに向けて贈られた「Bella Ciao」の歌

非常に過酷な状況に置かれているイタリア。そんなイタリアに向け、ドイツの人々が家のベランダや屋根から顔を出し、楽器の演奏を交えながら励ましの歌を歌いました。その歌は「Bella Ciao」。第二次世界大戦時にムッソリーニ政権に対抗した人々の歌として、現在でもイタリア人に愛されている曲です。

自国の状況も決して楽観できるものではないのにも関わらず、ドイツの人々はイタリアに対し連帯感を示しています。連帯は英語で「Solidarity」です。Germans sing Bella Ciao from rooftops in solidarity with Italy.(イタリアへの連帯感から、ドイツ人が屋根からベラチャオを歌った)

ドイツはこの他にも、医療崩壊が起きていると言われるイタリアやフランスから新型コロナウイルスにかかった重症患者を受け入れるなど、ヨーロッパ内における連帯感を示し、協力的な態度を示しています。

こんな時だからこそ、人の”良心”が身に沁みる

世界中で困難な状況が続き、誰もが感染を警戒するあまり疑心暗鬼になりがちです。アメリカやヨーロッパではアジア人に対する人種差別も行なわれ、これまで表に出ていなかった本心や感情がむき出しになっている状態です。

Racist incidents are increasing while Trump promotes racism by calling coronavirus “the Chinese virus”(人種差別主義者による事件が、トランプがコロナウイルスを「中国ウイルス」と呼び人種差別を促進したことで増加した)

各国がそれぞれ政治的な問題を抱えているものの、現在のような危機的状況においては、人の命を優先させるべきです。そして、現在のような非常時にどのような行ないをしたかは、すべてが元通りになったとしても残り続けるものです。辛い時期に感じる他人からの「良心」は一生心に残ります。自己中心的にならず、他人のことを思いやる心を大切に持ち続けていたいものですね。

文/山根ゆずか

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