ライフスタイル 制度的な差別とは?「#BLM」をきっかけに知っておきたい英語フレーズ&意味

アフリカ系アメリカ人への差別について、より深い議論がされるきっかけとなった「#BLM(Black lives matter)」。なかでも、今回のデモの発端となった警官によるアフリカ系アメリカ人への犯罪は、制度的差別が原因であると言われています。今回は制度的差別の背景と、それに関する英語フレーズをご紹介します。

制度的差別は「systemic racism」

制度的差別は、「institutional racism」あるいは「systemic racism」と言います。「systemic racism」は、2020年の英国アカデミー賞でホアキン・フェニックスが受賞スピーチの際に使った言葉です。彼は映画業界にはびこる差別を批判したうえで、以下のように述べました。

We have to do really the hard work to truly understand systemic racism (私たちは、この制度的差別をこころから理解するために大きな努力をしなければならない)

このスピーチをした瞬間、会場は静まり返ったそう。一方、英国アカデミー賞会長であるイギリス王室のウィリアム王子はこの意見に賛同し、以下のように語っています。
We find ourselves talking again about the need to do more to address diversity in the sector. That cannot be right in this day and age . (この業界において、多様性を確実なものにする必要があるということを再び話さなければなりません。今の時代においてこれは正しくありません)

「制度的差別(systemic racism)」とは ?

制度的差別は一人ひとりの間に生まれる関係や影響ではなく、法律や社会構造レベルに組み込まれた差別を指します。そこには、教育や仕事への就きやすさなども含まれます。

Systemic racism assumes white superiority individually, ideologically and institutionally. (制度的差別は、個人的に、思想的に、そして制度的に白人の優位性を前提とする考え方です。)

制度的差別の最も顕著な例は、1948 年に南アフリカで採用されたアパルトヘイト(apartheid)でしょう。アフリカーンス語で「分離」や「隔離」を意味する言葉で、南アフリカにおいて白人と“それ以外の人々”の関係を定義する人種隔離政策を指します。南アフリカの人口全体の約2割だった白人が非白人を差別し、居住地区を定めたり、異なる人種間の結婚を禁じたりしていました。また、当時は参政権も認められていませんでした。

このように、長い歴史をもつ制度的差別。アパルトヘイトが撤廃され、1994年にネルソン・マンデラが黒人初の南アフリカ大統領になり、そしてバラク・オバマが8年間米大統領を務めた今なお、目に見えない形で残り続けているのです。

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