ライフスタイル 建築好き、アート好き、歴史好きはGO!箱根のクラシカルホテルがグランドオープン!「富士屋ホテル」の新たな魅力

日本のホテルの先駆け的な存在であり、昭和天皇、ヘレン・ケラー、チャールズ・チャップリン、ジョン・レノン&オノ・ヨーコ夫妻など、さまざまな有名人が宿泊したことでも知られている、箱根を代表するクラシックホテル「富士屋ホテル」。2018年春から約2年間、耐震工事と改修工事のためクローズ、創業から142年目を迎える2020年7月15日、グランドオープンしました。歴史やドラマを語り継ぐホテルとして生まれ変わった姿をご紹介します。

1891年(明治24年)建築の富士屋ホテル本館。登録有形文化財・近代化産業遺産。

箱根・宮ノ下にある「富士屋ホテル」。初代社長の山口仙之助によって、主に外国人ゲストをもてなすための洋館が最初に建てられたのは140年以上も前のことです。その後、時代ごとに増築され、現在は、約7,600坪の敷地内に「本館」、「西洋館」、「食堂棟」、「花御殿」、「フォレスト・ウイング」、「カスケード・ウイング」、「別館 旧御用邸 菊華荘」という7つの建物があります

今回の耐震改修工事は床や壁の補強はしっかり、外観や柱、階段、調度品など、残せるものは全てそのままに再現しているそうです。まずは、本館のフロントと、宿泊せずともお茶や食事が楽しめるラウンジとレストランを意匠の面から紹介します。

芸術的な作品を至る所で鑑賞できる!

本館は富士屋ホテルで現役の最古の建物で、社寺建築を思わせる瓦葺屋根と唐破風の玄関が特徴です。館内に入ると、フロント下には、けやきの一枚板の彫刻(源頼朝の「富士の巻狩」の場面)、その手前の柱には見事なオナガドリの彫刻が。

フロント周辺にも歴史と文化とドラマがあります。
開業当時のフロントは階段下にあったそう(写真右部)。

そして、昭和5年から、90年以上も営業し続ける「メインダイニングルーム・ザ・フジヤ」。店内に入ると、まず目を引くのは、日本アルプスの高山植物636種が描かれた、折り上げ格天井です。天井画も取り外して修復され、かつての美しさを取り戻しています。

「メインダイニングルーム・ザ・フジヤ」。
天井の高さは約6メートル。天井絵の一枚一枚に見入ってしまいます。
天井絵をクローズアップすると、高山植物が描かれています。

欄間や柱には、多くの彫刻が潜んでいます。この空間に浸れるという贅沢さ!インスタ映えするのはもちろんですが、じっくりとしつらえなどを味わいたいものです。

三代目の社長がスタッフを戒めるために配したという、鬼の顔の彫刻も昔のまま。

フロント奥に新しく登場した「ラウンジ」もあります。その昔は「オーシャンビューパーラー」として、遠くに海が望める素敵な場所でした。一旦、昭和52年にフロントが移動した際に姿を消しましたが、今回、復刻されています。レトロな空間でスイーツや軽食、ドリンクが楽しめますよ。

オーシャンビューパーラー」を復刻した新ラウンジスペース。
従来のラウンジはそのまま。

パブリックスペースやラウンジ、レストランだけでも歴史やドラマが書き尽くせないほどあるので、ホテルを訪れた際にスタッフに聞いてみてくださいね。

次ページでは、それぞれに意匠や造りが異なるホテル客室をご紹介します!

1 2 3