秋の星座は明るい星が少なく、地味と言われています。町中にお住まいだと夜空を見上げても、星が見えませ〜んという方もいらっしゃるでしょう。それでも眠れない夜は、上着を羽織って、空を見上げてみませんか?秋の星座たちがひっそり夜を駆け抜けます。
スター1★秋の夜空に「ふしぎちゃんミラ」を探して
天高く駆けるペガスス、その下をのっしのっしと移動する脚の生えた化け物くじら。以前にもご紹介しましたが、「くじら座」は全天で4番目の大きさを誇る怪物星座です。その心臓部に光る「ミラ」は、周期的に明るくなったり暗くなったりする変光星です。ミラはラテン語で「不思議な」という意味ですが、まさに秋の夜空のふしぎちゃんといった存在です。
そのミラが10月14日に極大日、つまり明るい時期を迎える予定です。明るさは2等程度。明るい火星のちょっと南東に星が見えたら、たぶんそれがミラちゃんです。

スター2★夜明け前の細い月と金星、明るいのはどっちだ?
化け物くじらにお休みなさいをしても、眠れない……。そんなときは、夜明けの月と金星の素晴らしい共演が見られるかもしれません。
この時期、朝5時を過ぎてもまだ暗いです。その東の空に細い月と、明るい金星が昇っています。たとえば10月14日の月の出は2時17分、金星の出は2時43分ですから4時ごろになれば、町中でも見られるでしょう。
月齢は26.7で消える寸前。一方、金星の明るさはマイナス4等とキラキラです。月がかすんで見えるかもしれません。

(画像:iステラ/アストロアーツ)
ちなみに10月17日は新月です。