ライフスタイル 中村倫也の演技が最優秀助演男優賞モノ!演技バトルに見入ってしまう映画『ファーストラヴ』

島本理生による直木賞受賞作を、堤幸彦監督が映画化した『ファーストラヴ』。なぜ、彼女は殺したのか?――ある殺人事件を巡り、容疑者となった女子大生の心の闇に迫るサスペンス・ミステリー。北川景子、中村倫也、芳根京子らが激しい演技バトルを繰り広げています。

(c)2021「ファーストラヴ」製作委員会

『ファーストラヴ』
(配給:KADOKAWA)●監督:堤幸彦 ●脚本:浅野妙子 ●原作:島本理生『ファーストラヴ』(文春文庫刊) ●出演:北川景子 中村倫也 芳根京子  窪塚洋介 板尾創路 石田法嗣 清原翔 高岡早紀 木村佳乃  
●2月11日全国ロードショー

【Story】
凶器を手に、血まみれのまま川沿いを歩いていた聖山環菜(芳根京子)が殺人容疑で逮捕される。なぜアナウンサー志望の女子大生が、父親で画家の聖山那雄人(板尾創路)を殺したのか?と世間を騒がせることに。心理学の専門家である真壁由紀(北川景子)は環菜に興味を持ち、本を書くために事件を取材し始める。写真館を営む夫(窪塚洋介)の弟で、事件を担当する弁護士の庵野迦葉(中村倫也)に協力を依頼し、 環菜と面会を重ねる由紀。しかし環菜の供述は二転三転していく。

「動機は、そちらで見つけてください」

映画の冒頭、俯瞰のカメラはぐ~っと地上に目線を近づけ、ある建物の玄関へ。丸いレンズを無数にパッチワークしたような飾りガラスを通り抜け、そこに横たわった死体へと行き当たります。

それは何者かに殺害されたらしい男の死体。これって殺人? 犯人を捜す話なの? と思い始めたその直後、凶器であるらしい血のしたたる包丁を手に、ふらふらと歩く女の姿が。

彼女は男の娘で、あっさりと逮捕されます。これはいったい、なにについての物語なのだろう??? 無駄のない、けれどとても洗練されたやり方で観る者を一気に物語の中へ引きずり込む映像に身をゆだねながら、これは……この映画をとても真剣に観ることになるだろう、そんな予感に満ちていく。それが映画『ファーストラヴ』の始まりです。

原作者は島本理生。『ナラタージュ』『Red』と映画化された作品が浮かび、がぜん女たちの心の内にぐ~っと焦点が定まるよう。そこへ北川景子演じる、公認心理師としてメディアでも活躍する真壁由紀が登場します。

由紀には窪塚洋介演じる心優しい夫、我聞がいて、彼は外の世界で華やかに活躍する妻に代わり、手料理をつくって待っているような人。とても幸せそうです。それで中村倫也演じる我聞の弟、庵野迦葉は弁護士で、環菜の事件を担当しています。由紀は庵野とともに環菜の接見へ向かうのです。

「動機はそちらで見つけてください」――芳根京子演じる環菜はそう言い放ちます。朝ドラのヒロインがピッタリ! と思わせる愛くるしい大きな瞳がいつもなら印象的に輝いているのに、ここではその瞳は輝きを失い、すべてがどうでもよくなってしまった、そんな人間の抜け殻のよう。果たして、環菜が父親を殺した動機とはなにか? うひゃー! そそりますよね。

由紀(北川景子)vs環菜(芳根京子)による接見シーン。まさに激突!
1 2