ライフスタイル 3人の若き料理人が勝負をかけた一皿を堪能!イノベーティブ・フュージョンレストラン「スブリム」

東京には数え切れないほどのレストランがありますが、注目は新しい感性と枠にとらわれない自由な発想をもつ新進気鋭のシェフが活躍する1軒。3人の若き料理人たちが才能を遺憾なく発揮した料理を堪能できるのが、麻布十番にある「スブリム(Sublime)」です。

スブリムは料理界のトレンド「イノベーティブ・フュージョン」ジャンルにあたるレストラン。イノベーティブ・フュージョンとは何か、そしてフランス、北欧、日本の一流店で経験を積み、確かな技術を持った彼らの料理の魅力に迫ります!

イノベーティブ・フュージョンレストラン「スブリム」とは

イノベーティブ・フュージョンレストラン「スブリム」。

イノベーティブ・フュージョンは国籍やジャンルにとらわれず、さまざまな調理法が融合した新しい料理カテゴリ。直訳すると「革新的な融合」となり、例えばヨーロッパの手法に和の要素を加えることで、かつてない革新的な料理が生み出されます。

右から齋藤宏伸シェフ、古賀泉帆さん、中野葵さん。

スブリムは「フランス」「北欧」「日本」を融合させた料理がコンセプト。フランスで経験を積んだ齋藤宏伸シェフを中心に、北欧などで技術を習得した中野葵さん、パティシエの古賀泉帆さんの3人で1つのコースを作り上げています。

3人で切磋琢磨してコースを作り上げる。

3人の平均年齢は27歳、全員が20代という若さ。料理の世界は一般的に縦社会でシェフが決めたコースを作るスタイルですが、スブリムは違います。3人それぞれの得意分野を活かして一皿ずつ担当し、上司と部下という関係ではなく、同じメンバーとして意見を出し合いながらコースを作っていくのです。

お互いに信頼関係ができているからこそ、アミューズからデザートまで調和のとれたコースは見事。彼らが全身全霊を込め、才能を惜しみなく表現した料理を味わえます。

フランス、北欧、日本が融合。3人が織りなすフルコースを堪能

オープンキッチンの店内。

スブリムのメニューはランチ、ディナーともにおまかせのコースのみとなり、また旬の食材を使っているためその時々で料理の内容は変わります。

客がコースを選べるプリフィックスにしない理由は、サステナブルな観点から。プリフィックスの場合、選ばれなかったコースの料理はまかないとなり、食べ切れないものは捨てられてしまいます。コースを一本化することで、食品ロスを可能な限り削減。客に選択肢を与えないぶん、3人が勝負をかけた一皿が、その日の料理として登場します。

中野葵さんが担当するアミューズ。

コースはアミューズからスタートし、前菜までは中野葵さんが担当。中野さんはイタリア、フランス領バスク、デンマーク・コペンハーゲンの3か国での調理経験があり、各地の風土を表現した料理が味わえます。

取材日のアミューズは沖縄県産ヤングコーンのベニエ(フリット)、スナップエンドウ、カブと同じアブラナ科のコールラビのタルトでした。タルトはコールラビのタルタルの上に比叡ゆばをあしらった一品で、ゆばはコールラビの食べられないヘタや皮の部分を使ったコンソメで煮込んでいます。見た目の小ささからは想像もできないほどの芳醇な味わいに驚き。一般家庭では捨てられてしまう部分をおいしい料理として昇華させるプロの技術を体感しました。

齋藤宏伸シェフが担当するスブリムのスペシャリテ「発酵マッシュルームのスープ」。

スープ、メインは齋藤宏伸シェフの担当。齋藤シェフはタテルヨシノでスーシェフを務め、フランスの予約が取れない名店で経験を積んだ実力者です。2020年12月、スブリムのシェフに就任。

スープはスブリムのスペシャリテ「発酵マッシュルームのスープ」。ほかにない味わいや食感を感じられる長谷川農産のマッシュルームをふんだんに使用したスープで、中にはソテーしたマッシュルームと温泉卵が隠れています。上にはフレッシュなマッシュルームが散りばめられ、マッシュルームをあらゆる形で堪能できます。

マッシュルームが発酵している様子を見られる。

スープに入れているのはマッシュルームを発酵させたお出汁。これを入れることで酸味と強い旨味が加わり、ほかでは食べられない極上のマッシュルームスープが完成します。かつて感じたことのないマッシュルームの旨味に、筆者も感動!

古賀泉帆さんが担当するデザート。

最後のデザートは古賀泉帆さんが担当。古賀さんはフランス・恵比寿のジョエル・ロブションやオーストラリアでパンとデザートの技術を極めてきたパティシエ。お肉料理の後に出てくるデザートは「甘すぎず、さっぱりと、お料理とのバランスも考えて」ということを意識しているそうです。

取材日は6月に旬の長崎県産びわと、黒糖を使ったデザートをいただきました。写真の白いパウダーはヨーグルトのソルベを液体窒素でパウダー状にしたもの。その下にビワの果肉やレモングラスのジュレなどが隠れており、仕上げにテーブルでパウダー状のビワのジュレをかけて完成。レモングラスのアクセントがおしゃれで、どこをすくっても幸せな味わいでした。

ランド産ピジョンのロースト サマートリュフのペリグーソース。

フランス、北欧、日本……3人の今までの人生がすべて詰め込まれた料理を1つのコースで味わえる、イノベーティブ・フュージョンレストラン「スブリム」。店内はオープンキッチンで、調理の様子も間近に見ることができます。才能あふれる新進気鋭の料理人たちにご注目下さい。

☆☆☆

・スブリム(Sublime)
住所:東京都港区東麻布3-3-9 アネックス麻布十番 1F
営業時間:ランチ 12:00~16:00(L.O. 14:00)
ディナー 16:00~23:00(L.O. 20:00)
※緊急事態宣言中の対応(2021年6月20日までを予定)
ディナー 16:00~20:00(L.O. 18:00)
料金:ランチ 7,700円(ソフトドリンク1杯込み、税込・サービス料別)
ディナー 22,000円(ペアリング3杯込み、税込・サービス料別)
※緊急事態宣言中の対応(2021年6月20日までを予定)
ディナー 16,500円(税込・サービス料別)、酒類の提供なし
定休日:月
HP:https://www.sublime.tokyo/

取材・文/小浜みゆ