ライフスタイル 僧侶が答えてくれます。築地本願寺でアラサー女性の悩みを相談してみた!

コロナ禍でなかなか人に会えない今、寂しさを感じたり、悩みや不安を抱く人が増えています。近年、「不安でつらい」と考える傾向は特に女性の間で強まっているのだとか。

そんな現代人の力になればと、東京の築地本願寺では、お坊さんが無料で様々な相談に乗る場を提供しています。

仕事の悩みから恋愛、健康、人生など、自分の悩みや愚痴を、まったくの第三者であるお坊さんに話すことで、心が楽になる人も多いのだとか。

現在実施しているのは、築地本願寺境内で開かれている「僧侶相談」と東京・銀座にあるGINZA SALONで事前予約制にて行われる「よろず僧談」という2種類の相談サービス。対面とオンライン、どちらにも対応しています。

東京の築地本願寺では、2種類の相談サービスを実施しています。

相談員を担当するのは、複数人いる現役のお坊さんたち。複数人の相談員がいる理由については、「相談を受けるときは、もちろん1対1です。人の数だけ答えはあるし、相談者の方と相談員の相性などもあります。同じ相談でも違う相談員によって、答えは大きく違います。なので、時には答えに納得いかないこともある。そんなときは、また別の機会に違う僧侶に相談してみて、意見を聞いてみてくださいとお伝えするようにしています」とのこと。

どんな人でも、受け入れてもらえるというこのサービスを体験すべく、今回、Suits womanに寄せられた悩みを元に、お坊さんによるお悩み相談を実施! アラサー女性の悩みについて、築地本願寺の現役のお坊さん2名に答えていただきました。 

どうすれば、他人と自分を比較しないで生きていけるの?

【相談内容】

いま、34歳ですが、いまだ独身で彼氏もいません。仕事も普通の一般企業で事務職をしていて、特に楽しくはありません。新型コロナの感染が拡大してからはリモートワークが増え、自宅で過ごす時間がとても長くなりました。

暇で、ついついSNSで友達や同僚の近況をチェックしてしまいます。そのたびに「あの子は結婚して子どもまでいて幸せそう」「あの人は仕事で活躍していてうらやましい」「彼女は友達も多くてプライベートも充実していそう」と、つい他人と自分を比較しては、「それに比べて、私は……」と不安な気持ちになっています。

どうしたら、自分と他人を比較せず、前向きな気持ちで生きていけるのでしょうか。教えてください。

(30代・女性)

【回答1】他人からの評価は、あなたの人生の価値を決めるものではない

人と自分を比較してしまうことって、ありますよね。これはどうしようもないと思いますし、他人と比較せずに生きていける人なんていないのではないでしょうか。

なぜなら、ある部分が自分より優れた人というのは必ず存在しますし、その人を羨ましく思うのは当然の感情だからです。もしかしたら一部の本当にこの世のすべてを手に入れたような成功者は、その限りではないかもしれませんが。

なので、ご相談にあった「人と比較しないようにするには」という問いに対しては、「比較することは別に悪い事じゃないのです」とご回答します。むしろ比較することで、自分の改善すべき点が明確になって、より良い自分に近づくヒントになるのではないでしょうか?

問題は、比較した結果として、自分を追い込んでしまうことだと思います。

では、なぜ相談者様はそんなにも自分を追い込んでしまうのかと考えた時に、ある人が言っていた言葉を思い出しました。

それは、“「自分の価値や存在意義は、他人ではなくて自分で決めるもの」という言葉がありますが、これは半分正解で、半分間違えです。あなたの所属するコニュニティーやあなたの置かれている社会的立場の価値、存在意義を決めるのは、紛れもなく他人からの評価によるものです。でも、あなたの人生の価値を決めるのは、あなた自身です”というものです。

この言葉を聞いたとき、私は「深いなぁ」と思いました。確かに職場やコニュニティーにおいて、自分の評価は自分でつけられるものではありません。学校の成績表などがわかりやすい例ですが、これらは自分が成し得た成果に対して他人がつけるものです。

でも、自分の人生の価値は自分が決めるものだという考えも、その通りです。

「自分が自分なりにどれだけのことをやってきたのか」

「一瞬一瞬を精一杯生きてきたか」

それは、自分にしかわかりません。そして、ある時、ふと自分の人生を振り返った時に、自分が納得のいく生き方をできているかどうか。それが自分の人生の価値だと思います。

相談者様が人と比較して自分を追い込んでしまうのは、おそらく「人からの評価」を気にしてしまうからだと思います。

人からの評価も大切ですが、それはあなたの人生の価値とはなりません。人からの評価や人と比較した自分を追い求めるのではなく、自分の生き方に納得し、誇りを持つ。そんな意識をもっていただければ、SNS上での他人の近況が、少しは気にならなくなるのではないでしょうか。

(20代・男性僧侶より)

次のページでは同じ相談に60代・男性僧侶 に答えていただきました。

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