ライフスタイル 美しい「和ろうそく」が密かなブーム。自宅で極上のリラックスタイムを!

「和ろうそく」ってご存知ですか?お寺でゆらゆらと揺れる、あのろうそくです。普段私達に馴染みがあるパラフィンを使った便利で安価な洋ろうそくとはひと味異なります。

洋ろうそくにすっかり押され気味だった和ろうそくはまさに「風前の灯」でしたが、コロナ禍でおうち時間が増えた今、密かなブームになりつつあります。その魅力はなんなのでしょうか?

今回は和ろうそくの製作・絵付け体験ができる神戸市にある「和ろうそくkobe 松本商店」にお伺いし、その魅力を体験しながら教えていただきました!

天然素材がもたらす炎が魅力。和ろうそくは何でできてるの?

松本商店は神戸三宮駅近くの体験型観光スポット「北野工房のまち」の中にある和ろうそく屋さんです。和ろうそくの他にも、キャンドル作りなども体験ができます。

四季の花が描かれているものが人気。どれも手描きです。
「絵ろうそく花の詩 6本入」¥3,740(税込み)。約10cm、燃焼時間は1本約50分。
店内には色とりどりの和ろうそくが並んでいます。

絵付き和ろうそくは、もともと仏壇に枯れないお花を供えたいという思いから生まれました。華やかでカラフル、そして美しいものがお店にもたくさん置かれています。

和ろうそくの主な原材料は、ハゼの実(写真手前)から作られる、木ろう(もくろう)です。下の写真の奥にある大きなおまんじゅうのようなものが木ろう。これを温めて溶かして使います。

写真右側のくるくるしたものは、い草で作られた芯。和紙と芯を巻きつけて作られます。

和ろうそくを作るには、型に木ろうを流し込む「型掛け」と、木ろうを塗り重ねていく「生掛け」(きがけ)と、主に2つの方法があります。今回体験したのは「生掛け」です。

今となっては高級品の和ろうそくですが、天然素材のみで作られているため、油煙(ゆえん)が出ても、ススが付きにくく取れやすいのが魅力。お部屋が汚れません。また、和ろうそくの炎は風がなくてもゆらめくのが特徴で、そのゆらぎは心を癒やしてくれます。

手間をかけて作られる和ろうそく

写真手前の状態に木ろうを塗り重ねていきます。

竹串に芯を巻きつけ、乾かしたらその周りに木ろうを塗ります。これを「下掛け」といい、写真手前の和ろうそくは下掛けが終わった状態。今回はさらに塗り重ねる「上掛け」を体験しました!

写真奥にあるのが、40度ほどに温められた木ろう。片手で串を持ち、片手を鍋に沈めて木ろうをつけ、くるくると回転させながらムラなく塗り重ねます。

ちょっとチョコバナナを作っているような感覚が面白かったです。

それから「頭出し」「尻切り」という、芯を出し、長さをそろえる作業を行って、和ろうそくが完成。手間と時間をかけて1本1本作られています。

絵付けはアクリル絵の具でもOK!

このシンプルな状態でも素敵ですが、絵ろうそくになるとまた雰囲気がぐっと変わります。細い筆とアクリル絵の具があれば、自分でも描けます。絵付け体験を行っている和ろうそく屋さんも多いです。今回、やらせていただきましたが、細い立体に絵を一発で描くことの難しさよ……。職人さんの腕の凄さを改めて尊敬しました。

職人さんが色を混ぜている様子を撮影させてもらいました。繊細な筆遣いで仕上げていきます。
花の絵が並んでいるのを眺めるだけでも明るい気持ちになりますね。
「6号絵ろうそく6本組 花しらべ」¥4,730 (税込み)。 約12cm、燃焼時間は1本約1時間20分 。

体験型観光スポット「北野工房のまち」は小学校を改装した素敵な建物で、作業場が完全に教室。なんだか美術の授業を思い出します。担当ライターは美術の成績が大変悪かったのでヒイヒイ言いましたが、これもまた楽しい時間でした。和ろうそくの絵はちょっとお見せできない仕上がりとなりましたが……。

自分で木ろうを塗った和ろうそくに絵を描くなんて、なかなかできない経験ですよね。

気分転換やリラックスに。和ろうそくで生活に彩りを!

コロナ禍を受け、絵付け体験キットなどをオンラインで販売する和ろうそく屋さんもあります。ご自宅で体験してみるのも良いのではないでしょうか。

炎が大きく、ゆらめく動きが心を落ち着かせ、懐かしい気持ちにさせてくれる和ろうそく。おうち時間の彩りやリラックスタイムにぜひ、取り入れてみてください♪

和ろうそくkobe 松本商店
「和ろうそく造り&絵付け体験」
1,540円(税込)、体験時間約30分
※記事内で紹介した和ろうそくはウェブショップでも購入可能です。

取材・文/宇野なおみ