今日も1日がんばった、今週もたっぷりがんばった! そんなときはちょっと贅沢なビールで「おつかれさま〜」したいですよね! 味はもちろん、見ているだけで楽しくなる素敵な動物ラベルのビールをご紹介しましょう。今回は、ベアレン醸造所(岩手県盛岡市)のクラフトビールをご紹介します。
醸造所の近くの森にツキノワグマが棲んでいます
飲んでいるとつい童謡「森のくまさん」が口をついてきそうなビールが、岩手県盛岡市のベアレン(BAEREN)醸造所のクマラベルです。

中:「ザ・デイ イノベーションレッドラガー」ドイツ産レッド麦芽を使用。グラスが赤く染まる美しいビール。
右:「ベアレン レモンラードラー」レモン果汁の入ったビールのレモネード割り。アルコール2.5%。
クマは英語でBEARですが、ドイツ語ではBärです。複数形はBärenです。ドイツ語表記を英語表記にするとäの発音がaeに近いことからBAERENになりました。つまりベアレン醸造所は、「クマたちの醸造所」なのです。
ベアレン醸造所は2001年に盛岡市に設立された、日本でも有数の歴史あるクラフトビールブルワリーです。ビールの本場ドイツから運ばれたヴィンテージものの醸造設備が今も稼動中、麦芽とホップの味わい深いラガーやシュバルツ、アルトなど伝統的なドイツビールを礎に、数々のクラフトビールを製造。ビール好きにはつとに知られた醸造所です。

では、なぜクマなのでしょうか? ベアレン醸造所の鎌田菜々子さんによると、2001年の設立当時のドイツ人のブラウマイスター(醸造長)の発案だそうです。
「醸造所の近くには今でもクマがいるんですよ。ドイツのビールにはラベルに動物を使ったビールがけっこう多いので、その関係もあって岩手ならクマということになったようです」
醸造所の近くにクマが棲む森がある?
「ええ、ちょっと行くと森があります。つい先日も、近くのトンネル付近にクマが出たそうです。私の家の近所に出たこともあります。私自身は目撃したことはありませんが。もちろん、みなさん十分に気をつけていますので、クマが出たからといって、そう大ごとになることはありませんね」と、クマ出没情報に右往左往しない住民の様子がうかがえます。クマのほか、タヌキやシカもときどき出ます、とのこと。
本州にいるクマの種類はツキノワグマですが、ベアレン醸造所のクマも、ラベルを見ると胸元にしっかり白いV字マークが入ったツキノワグマです。成獣で体長110㎝〜140㎝ほどと、ヒグマよりもひと回り、ふた回り小さいクマです。鼻面が短く、鼻先まで真っ黒なので丸顔に見えるのも特徴です。
昨年、四つ足で歩くリアルなクマのロゴが新たにつくられました。こちらもツキノワグマです。


女性に人気!レモンラードラー
どれもおいしいですが、特に女性に人気が高いのが「レモンラードラー」です。ラードラーとはドイツ語で自転車乗りのこと。なんでも昔、ドイツで自転車乗りを相手にしていたビールスタンドのオーナーが、ビールがなくなりかけたのでレモネードで割って出したところ大好評! で生まれたのがビールのレモネード割りです。

これはビールなの? レモネードなの? と聞きたくもなりますが、おいしいのでどちらでもよくなります。シュワシュワと泡立って、少し甘みがあって、ビールの刺激があって、さわやか〜にゴクゴク飲み干してしまいます。リフレッシュタイムはもちろん、アペリティフ代わりにも、お風呂上がりの一杯にもピピピピピッタリ!
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