ライフスタイル 馬の力で仕事やプライベートの悩みが晴れる!女性にも人気のホースコーチングとは?

馬とのふれあいを通じて「自分らしさ」が発見できる。そんな理由から話題を呼ぶのが、コーチングプログラム「ホースコーチング」です。資生堂などの大手企業を含む1300名以上のビジネスパーソンたちが受講するほか、女優の松本まりかさんをはじめとするアーティストたちからも注目を浴びています。そこで、同プログラムを運営する株式会社COASの代表・小日向素子さんに、「ホースコーチング」の魅力やその効果を伺いました。

「ホースコーチング」では馬と向き合いながらコミュニケーションを取る。
「ホースコーチング」は女性の参加者も多い。

欧米発の人材育成メソッド「ホースコーチング」とは

――ホースコーチングとは、どんなものなのでしょうか?

小日向素子さん(以下、小日向) 私たちが実践する「ホースコーチング」は、欧米発の馬を使った人材育成研修 (Equine Assisted Learning:E A L) をベースに、独自にプログラム化したメソッドです。名前からは「乗馬を使ったコーチング」をイメージされる方が多いのですが、馬に乗ることはしません。馬を連れて決められたコースを歩くなどといった馬とのコミュニケーションを通じて、自分の内面への考察を深めていくプログラムです。

私たちがこれまでに実施してきた企業向けの研修では、事前ワークショップと牧場での研修、そして、研修中の馬とのセッションで得た気づきを、私やほかの参加者の方と共に別の角度から深めていく室内セッションを行います。一連の工程は、だいたい10カ月ほどかけて行うのですが、現在はリーダーやエグゼクティブに限らず、より幅広い一般の方が気軽に受講できるように準備しています。

なぜ「馬は最高のコーチ」と呼ばれるのか

――コーチングとは、対話を通じて、相手の中にある自己実現や目標達成をはかるものだと思います。多くの場合、人と人の対話によって問題や解決法を探っていくのが一般的ですが、なぜ「馬」を使ったコーチングを行っているのでしょうか。

小日向 コーチングで大切なのは、相談者によいアドバイスをすることではありません。相談者が自身の内面の問題に気が付くように導くのが、優れたコーチだと私は思います。1990年代以降、欧米でEALが盛んになったのは「馬は最高のコーチ」だからです。

――馬がコーチとして優れているのは、どのような点ですか?

小日向 まず、馬は特定の人にはなつかず、誰に対してもフラットな反応をします。いわば、相談者の内面を映しだす鏡のような存在です。どんなに優秀なコーチであっても、人間である以上、どうしてもその人自身の主観が入ってしまうものですが、馬には主観はない。だからこそ、非言語コミュニケーションを通じて、相談者のありのままの姿を教えてくれます。

そして、日常生活では、世代差や価値観の違いなどで、話の通じない相手に遭遇することも多いですが、その点、馬は人間よりも大きくて力も強い、究極の「話の通じない相手」です。そのため、自分がまったくコントロールできない対象との言葉や思考に頼らないコミュニケーションを通じて、「自分は他者とどう向き合っているのか」を改めて見つめ直すことができるのです。

また、馬は相手の振る舞いや指示に合わせて、的確に関係性を作る傾向があり、ときには、人間が感知できないような深くて細かい部分も、察知してくれます。だからこそ、自分自身も気づかなかった内面や現在抱えている課題を発見することにもつながります。

馬は誰に対してもフラット。馬との関係を築くことは他人との関係性を構築する練習になり、同時に自分を見つめ直すことにつながるという。
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