ライフスタイル 先輩に学ぶ!非正規雇用「バツイチおひとり様」が、いい老後のために30~40代でしたこと【前編】

正社員と非正規、時には同じ仕事をしているのに正社員よりも給料が低かったり、労働環境が悪かったりすることもあり、そしてそれはコロナ禍で加速したとも言われている。

今回、お話を伺った早川伊智子さん(仮名・65歳・パートタイム勤務)は、34歳で離婚後に、非正規として働き続け、シングルマザーとして一人の息子を育て、そして今、“いい老後”を送っているという。いい老後というのは、お金と健康への不安がなく、孤独を感じずに過ごせているということ。彼女に、Suits womanの読者が、そんな心配ない老後を過ごすためにすべきことを伺った。

離婚=悪と思わないように!

伊智子さんは、1956(昭和31)年生まれ。埼玉県春日部市に生まれ、県立高校を卒業後、東京都足立区内の工場に就職。一般事務職として働き、26歳のときに上司(30歳)と結婚し、寿退社。28歳で男子を産む。

「当時は寿退社が当たり前でした。“女に任せる仕事はない”“女はだまっていろ”と言われて、それが普通だったんです。結婚した女性が働いていると“あそこのご主人は甲斐性がないから家族を養えない。働かされている奥様は可哀想”などと憐れまれたんです。私が離婚する1980年代もまだそんな風潮でした」

離婚したのは、1989年。昭和が終わり、バブルが絶頂を迎える年だった。

「結婚生活は7年間。当時は“離婚する人は悪い人”というような考え方があったように思います。誰も口には出さないけれどね。息子が通っていた小学校には名簿があって、名前、住所、電話番号、そして保護者の欄には男性の名前がズラリ。40人クラス中、2~3人しか女性の名前はありませんでした」

離婚の原因は、性格の不一致と、夫の浮気、ネグレクト、経済DV、義実家との問題など様々あった。

「子育てを手伝いに来ると言う名目で義母が合鍵を持ってうちに来たんです。当時はそういうのは当たり前でした。それで、私が作った煮物を“変な味。みっくん(孫)の味覚がおかしくなったらあなたのせい”などと言われていました。夫に伝えても“おふくろに教わればいいじゃないか”と言われてしまって。義母の文句を言っていたら、夫婦仲が冷え切ってしまいました。

夫は息子と私を無視するようになり、生活費も削られました。実家の親に相談しても“結婚生活ってそんなものだから、ガマンしなさい。みっくんの学費だってかかるんだから”と言われてしまい…。でも夫のために私の人生が犠牲になるなんて考えられませんでした。当時は、弁護士に相談しても、行政に相談しても“子供のためにガマンしなさい”という感じで。もう死ぬしかないかな、とまで思いつめたのですが、それも違うなと。その時に「離婚=悪」と思うことは一切やめようと決めました。そして、夫がいなくても息子を育てる方法を真剣に考えました。教育にお金をかけなければいいんだということに気づいたのです」

「離婚=悪」じゃないと自らを奮い立たせて。

負担がない老後資金のため方とは……

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