ライフスタイル 登山風景をSNSに投稿したら、元上司から借金相談が…大手企業勤務アラサー女性の憂鬱【前編】

現在、グローバル企業に勤務する清水日葵(ひまり)さん(仮名・33歳)は、コロナ禍のある日、登山風景をSNSにアップしたところ、以前勤めていた会社の元上司から、突然借金の申し込みをされた。

事業借金を繰り返す父と、ホストのために借金をする母

両親が借金まみれだったという日葵さんは、借金は悪ではないと思っているそう。

「自分も貧困家庭育ちだからわかるのですが、借金をする人は、基本的に計画性がなかったり、プライドをかなぐり捨てている人が多いです。うちは、父親が自分の事業のために借金をしていました。従業員の給料を払うために、土下座をしてお金を借りていたんです。ちょっと変わった人で、私財をなげうって薬剤の開発などもしていました。高価な海外のクレンザーを買って、ラボ用に借りていたアパートで、騒動を起こしたりして(笑)。その実験機材を買うためにまた借金を繰り返していました」

当然、父親は借金を返せない。自宅に借金取りが押しかけてきたこともよくあった。

「私や母は“売り飛ばすぞ”とか恫喝されたこともありました。母は泣いていて、父はひたすら土下座しているだけ。でもあるとき、その貸金会社の社長さんが直々に取り立てに来たのです。父になぜ借金を返さないかを聞き、父は自分の行っている実験について熱く語って、データも見せていました。すると、その社長は“そんないきさつがあったんですね”と、返済を無利子かつ出世払いにしてくれ、さらに出資をしてくれました」

父親が借金まみれになっても行っていたのは、住宅用の特殊な素材の開発。現在、父親はその薬剤の特許で一山当てて、順風満帆…かと思いきや、儲けた金を従業員と新技術の開発にさらに投資しているそう。父親は借金はすべて返済しているものの、研究にすべてを賭ける質素な暮らしを続けている。

「父親の借金は、未来につながるいい借金だと思うんです。半面、母親の借金は快楽に消費する、どこにもいかない借金でした。酒、ホスト、美容…両親はとっくに離婚していますが、母の借金は異常でしたね」

そんな家庭に育った日葵さんは、とにかく堅実に生きてきた。成績がよかったので4年生大学に進学をすすめられたが、大学は「コスパが悪い」と専門学校へ。当時誰も見向きもしなかった、IT関連の特殊な技術を身に着ける。

「とはいえ、大学卒じゃないと、いい会社に就職できない。ブラック企業に勤務し、超やさぐれていました。ただ、25歳のとき大手広告代理店の子会社に拾われて、そこは今までの給料の2倍で手取りで45万円くらいもらえるようになりました」

この会社は、ある人気コンテンツのECサイトを運営していた。その技術者として日葵さんは雇われたのだ。

当時イケイケだった上司から、不適切な関係を求められて応じてしまう

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