ライフスタイル 登山風景をSNSに投稿したら、元上司から借金相談が…大手企業勤務アラサー女性の憂鬱【後編】

上司は「登山の写真を見て、金持ちだと思った」と言った

日葵さんは元上司に「なぜ、自分に連絡してきたのか」を聞いた。

「すると元上司は私のインスタをずっと見ていた、と言いました。フォローせずにチェックしていたんだそうです。コロナ禍で私は登山にハマり、その様子をインスタにアップしていたんです。元上司は登山にお金がかかることを知っていました。ウエア、交通費、ガイド代などを算出して“日葵は金を持っている”
と思い、連絡してきたのだとか」

上司には「今後一切連絡をしないでほしい」とくぎを刺し、「返済で立て替えた17万円は全額差し上げる。これで恩を返しました」と宣言した。

「元上司は“ありがとう” と泣いていました。あわれと言うか、みじめと言うか…ホントにイケイケだったんですよ。クライアントにも臆せず語り、世界中の一流を知っていたようなタイプで。それなのに、50代になってこんな暮らしをしているなんて。妻子に見向きもされず、生活保護費で借金を抱えながら生きている。我慢がならなかったのは、まだ若いのに、プライドが邪魔をしているのか、自分が働かないことです。生活保護費は働いた分、減らされてしまいます。保護費を受けながら、徐々に社会の足場を作って行くのが本筋なのに、それすらも放棄していたんですよね」

日葵さんが「なぜ働かないのか」というと、「職場の問題もある。給料も環境もいい職場は、能力が高い人しか採用されない。全部持っているお前は俺のことを見下して当然だと思う」と開き直ってきた。

「これはもうダメだ、と思ったんですよね。元上司と絶縁したので“電話番号を変えようかな”と逡巡していたら、別の元カレから電話があり、なんと“金を貸してくれ”と…。何の偶然なのか、“マジか!?”と思って元カレに“まさか私のインスタの登山写真を見て連絡してきたんじゃないよね?”と聞いてみたら、絶句した後に“そうだよ。何なの、オマエはエスパーなの?”と言われてこっちがびっくりしました」

元カレには「絶対貸さない」と伝えて、その後電話番号を変更。インスタのアカウントも閉じたそう。

「今回、わかったのはSNSは意外に見られているということ。まさかこんなことになるとは…。元カレは失業中でした。ラーメン屋さんで食事をした後、お金がないので無銭飲食をしようと思っていたそうですが、店員さんに荷物を預けさせられて“ATMでお金を引き出して、支払ってくださるまでお待ちしております”と言われたそうです。“そんなの私が知るか”と電話を切りました。

コロナ禍で思いがけない人が困窮していました。余計な借金を申し込まれないように、SNSの公開制限をかけるなど、自衛した方が無難だと思います。あと、借金を頼まれたとき、断り切れない相手の場合は“この〇万円は返さなくていいので、もう相談しないで”と言って渡して関係を切ると、2回目を申し込まれなくなると思いますよ」

お金は未来のために使うという意識があると、そんなに困ることはないと父親から学んだという。
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