ライフスタイル 名門大学卒、転職を繰り返す30歳女性が9社目を退職した理由は「よそ者感」【前編】

超名門私立大学の経済学部を卒業した下山巴瑞季さん(仮名・30歳)は、最近9社目のIT関連会社を退職した。その会社は、急成長しており、社会的な常識を尊ぶ人からは、「もったいない」と言われるという。

ダイバシティとインクルージョン

「社員数は40人くらい。20代の役員もいて、“意識高い”って感じだったんですよね。入社して早々に、ミッションとゴールの話をされたんです。“弊社のミッションは、グローバルで通用するサービスをリリースすることです。ダイバシティとインクルージョンがなんたらかんたら”みたいなことを言われて、“へえ、そう”としか思えませんでした」

最近よく聞く、ダイバシティとインクルージョン。ダイバシティとは、一人ひとりが持つ違い(性別、人種、国籍、宗教、年齢、学歴、職歴など)を受け入れ、それぞれを価値として活かすこと。そして、インクルージョンとは、多様な人々が互いに個性を認め、一体感を持って働いている状態を意味している。

「つまりは、人間の多様性の尊重等を強化するってことなんですが、それって私は強者の理論だと思っていて。“私たちの力で、社会を変えて引き上げていく”とかね。そんなに強い人は少数派で、多くの人が現実にもがき、あきらめ、そしてもがきながら生きて行っているんですよね」

巴瑞季さんと話していると、世の中を斜めに見ている感じがある。そんな彼女がなぜ、それほど“ 意識高い”会社に入れたのだろうか。

「私は転職と転職の合間に、スナックやガールズバーでアルバイトをするのが好きなんです。そこでリセットをするんですよね。私は学歴があるので、多くの男性が一目置いてくれます。そういう店にはそれなりの人が来ることもあるんですよ。今回辞めた9社目の会社も、客として来た社長が引き抜いてくれたんです。ベンチャー企業の中には学歴コンプレックスを抱える人が多く、高学歴であればあるほど“この人材はいい”と思われるようで。客の社長の肝いりで入社したのは、これが3回目でした」

夜のバイトで出会った社長に引き抜かれ…

1 2