ライフスタイル 名門大学卒、転職を繰り返す30歳女性が9社目を退職した理由は「よそ者感」【前編】

客として来た社長に、スカウトされて社員になる

巴瑞季さんが9社目の会社に入社したのは1年前。コロナ禍であっても経済活動は活発に行われており、どこも人手不足だという。

「どこの会社も“使える人”を探していました。私をスカウトした社長は“高学歴なのに、夜の仕事をしているなんてもったいない”と言いました。聞けばその社長はFランクの大学を中退しており学歴コンプレックスがあったようです。それで私の職歴などを話すうちに、“うちは人手不足だから来てほしい”と言われて、人事担当の社員に即刻連絡してくれました。それから1週間後にその会社で働くことになったんです。当時はリモートの日が多かったから、仕事も楽でした」

巴瑞季さんの職歴について聞くと、確かにキラキラしている。新卒で大手IT関連会社に就職し、SNSマーケティングを手掛けている。その後もSNSを使ったプロモーションの仕事をしており、まさに時代に求められる能力を持っているようにも見える。

「確かにそういう仕事をしていますが、それはリーダーがいるチームメンバーっていうだけです。私は上に言われたことをやっているだけ。データの入力とか、プロジェクトを推進するために、雑用をするとかレポートをまとめるとかその程度です。私、地方出身なんですが、どうしても地元が嫌いで、東京に出たかったんです。そのためにめちゃくちゃ努力をしてきたから、なんというか…燃え尽きちゃったんですよね。だから、仕事で頑張る気にもなれないというか。できればNetflixを見ながらお菓子を食べて一日過ごしていたいです」

学歴と職歴は高いが、期待値に応えられなかったことが想像できる。しかも巴瑞季さんは仕事に対して野心はない。言われたことをこなして一日を終えたいタイプと拝察する。

「言われたことだってできればやりたくないくらい。ミスがないようにとか、わかりやすいように、とかの工夫はしますけどね。この前辞めた9社目は、社長の期待値がガチで高かったんですよ。“優秀な人が来る”と触れ回っていたんですが、来てみたら私でしょ(笑)。先輩社員の人はがっかりしたんじゃないかな。それと同時に私は“よそ者感”を味わいましたね」

IT技術は日進月歩であり、離れるとわからなくなることが多いという。

朝、どうしてもだるくて起き上がれなくなった。
【後編】に続きます。

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