ライフスタイル あのバルミューダから登場した話題のスマートフォン『BALMUDA Phone』はどんな人向き?

女性が使いやすく、毎日がちょっと楽しく便利になるデジタルガジェットを、ライターの太田百合子さんが解説! 豊富な知識と自腹買いであれこれ試した経験からガチのオススメを紹介します。

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二重構造の羽根でやさしい風を送れる扇風機や、スチームでカリッとおいしく焼けるトースターなど、機能とデザインにこだわった製品で注目される家電メーカーのバルミューダから、初のスマートフォン『BALMUDA Phone』が登場しました。実際に触ってきましたので、どんな製品なのか一緒にチェックしていきましょう。

バルミューダ初のスマートフォン『BALMUDA Phone』。11月26日発売。

外観デザインとサイズは?

『BALMUDA Phone』の最大の特徴は、そのデザインとサイズにあります。これまでもデザイン性の高い家電製品を手がけてきた同社ですが、スマートフォンにもそのこだわりは発揮されていて、シンプルでコンパクトかつ、質感にもこだわった製品になっています。

手にしてまず思うのは「小さいな」「軽いな」ということ。大きさは約幅69mm×高さ123mm×厚さ13.7mm、重さは約138g。ディスプレイサイズは約4.9インチ(フルHD)。最近のスマートフォンの中では比較的小さい、『iPhone 13 mini』のディスプレイが5.4インチなので、それよりもさらに小さいサイズ(ただし『iPhone 13 mini』の方がスリム)になっています。

小さなポーチやハンドバッグにもすっぽり入るコンパクトさです。

『iPhone 13 mini』は背面がまっすぐの板状ですが、『BALMUDA Phone』は小さいだけでなく、背面や角が丸っこい形状なのがポイント。板状の場合は指で両サイドを挟むように持つ感じになりますが、『BALMUDA Phone』は掌のカーブに沿うように考えられていて、指にそんなに力を入れなくてもしっかりとホールドすることができます。

背面は滑り止め効果もあるざらっとした質感に加工されていて、自らデザインを手がけたという寺尾玄社長によれば、「川原の石」をイメージしたとのこと。確かにざらっとはしているもののきめが細かく手にしっくりと馴染む感じで、ポケットに入れるときにも引っかからず、それでいて指紋もつきにくい、なかなか気持ちの良い触感になっています。

カラーはホワイトとブラックの2色。
背面には2つの丸い凹みがあり、左側は電源ボタン兼指紋認証センサーで、右側がカメラ。
中央には新ブランド「BALUMUDA Technologies」のエンボスロゴが配置されています。マークなどはありませんが、おサイフケータイにも対応しています。

いちから設計されたアプリ

デザインは外観だけでなく、スマートフォンの中身にも及んでいて、たとえばホーム画面の壁紙に斜めに配置された2本の線は、好きな色の組み合わせに変更できるだけでなく、指で左右になぞるとあらかじめ登録したアプリが起動するしくみになっています。ほかにもスケジューラや計算機、メモ、時計などよく使う機能をオリジナルアプリとして提供。いずれも直感的に使えて、たとえば電卓なら「億」「万」といった単位も表示できるなど、かゆいところに手が届く工夫がされています。

『BALMUDA Phone』のためにいちから設計された専用アプリケーション。

スマホヘビーユーザーへのアンチテーゼ?

背面には約4800万画素の明るく高精細なカメラがあります。今回は試せませんでしたが、調理家電をたくさん販売しているメーカーらしく、シズル感のある料理の写真が撮れる専用の料理モードも備わっています。前面のセルフィー用のカメラは約800万画素。バッテリーの容量は2500mAhで、通信は5Gに対応しています。

専用ケースなどのアクセサリーも用意されています。

ご存じのように最近のスマートフォンは、カメラのレンズが複数になるなど高機能になる一方で、どんどん大きく重くなってきています。大きいディスプレイは見やすい一方で、その大きさに見合うだけの大容量のバッテリーも必要になるため、どうしても重くなりがち。そこまでハイスペックでなくてもいいから、片手で操作できるコンパクトで軽いスマートフォンが欲しい……と思っている人も多いのではないでしょうか?『BALMUDA Phone』はまさに、そういう人達のニーズに応えるスマートフォンだと言えます。

たとえば写真は一眼レフカメラやミラーレスカメラで撮りたいから、スマホに超広角や望遠レンズは必要ないという人や、動画やゲームはテレビやタブレットなど他のデバイスで楽しむので、スマホに大画面は不要という人。シンプルだけど持っているだけで満足感を得られる、気持ちよく使えるといった付加価値の感じられるスマホが欲しいという人には向く製品だと思います。

一方でシンプルに削ぎ落としている分、最近のハイエンドのスマートフォンと見比べると、機能の面でやや見劣りするところもあります。先ほどのカメラのレンズの数もそうですが、防水性能も生活防水レベル(IPX4)で完全防水ではありません。またスピーカーもモノラルなど、ディスプレイの大きさとあわせて、たくさん動画を見たり、ゲームを楽しんだりするには少し物足りなさを感じます。

発表イベントの際に寺尾社長も話していましたが、『BALMUDA Phone』は筆者のように、1日の多くの時間をスマホのディスプレイに奪われている人に対する、いわばアンチテーゼなのかも。スマホにどっぷり、べったりではなく、必要なときに必要な機能をスマートに使う道具として、体験がデザインされているのだと思います。

南青山にオープンした初の旗艦店「バルミューダ ザ・ストア 青山」 。

なお『BALMUDA Phone』はソフトバンクが取り扱うほか、SIMフリーモデルも発売されます。価格はSIMフリーモデルの場合で10万4800円、ソフトバンク版が14万3280円。家電量販店の店頭のほか、このほどオープンした初の旗艦店「バルミューダ ザ・ストア 青山」でも展示されているので、気になる人はぜひ実際に触って体験してみてください。

文/太田百合子