ライフスタイル 将来高齢になった親が老人ホームに入るとしたら…いくら必要?

親が高齢または介護が必要となったときに、仕事をしながら在宅介護をするとなると、時間的にも精神的にも難しいでしょう。ただ、老人ホームにお任せするにしても費用がかかります。遠い将来と考えていても今のうちに費用を想定しておくことがおすすめです。

老人ホームでの介護サービスに対しては介護保険が使える

老人ホームの費用には大きく分けて住居費や食費等の入居にかかる費用と、介護サービスにかかる費用があります。

介護サービスについては介護保険が使えます。

介護保険は、40歳以上になると全員が加入し保険料を支払います。65歳未満においては保険料を支払うのみで、要介護・要支援状態が末期がん・関節リウマチなどの特定疾病による場合に限り介護保険サービスを受けることができます。

65歳以降では、要介護・要支援状態になると介護保険サービスを原則1割負担で受けることができます。

また、その1割の自己負担額が高額になった場合には、「高額介護サービス費」として世帯の上限額を超えた場合にその超えた金額が還付され、医療費と合せて介護費の自己負担額も高額になった場合に、「高額介護合算療養制度」で上限が超える分が還付される制度や低所得者向けに住居費・食費軽減制度もあります。

一方、合計所得金額と年金収入が一定以上になると、1割負担ではなく、2割、3割負担となり、自己負担額の上限額も所得区分により設定されています。

老人ホームの費用

老人ホームには、大きく分けて公的老人ホームと民間老人ホームがあります。

大まかにいうと、公的老人ホームは費用が安く済むものの入居条件が厳しく、民間老人ホームは費用が高くなりますが施設によってはサービスや設備が充実しています。

老人ホームにかかる費用は主に以下の通りになります。

①入居一時金
②月額利用料(賃料、食費、管理費、水道光熱費、娯楽費等)
③介護サービス費

介護サービスは介護度によって上限があるものの、介護保険により原則1割負担となります。しかし、入居にかかる入居一時金や月額利用料は原則自己負担となります(低所得者向けに住居費・食費軽減制度もあります)。

公的老人ホームは入居一時金がかかりません。

民間老人ホームは一時金が0~数百万円程度かかります。

一時金があると、月額利用料が安くなることがあり、月額利用料は公的老人ホームなら月額8~13万円程度、民間老人ホームは月額10~20万円かかります。民間老人ホームで特に介護付き有料老人ホームでは、介護サービスが常時受けられ、看護師や医師による訪問診療も受けられ、レクリエーションや設備が充実しているため、高いと月額40万円近くするところもあります。

介護は、生命保険文化センターの調査では平均4年7か月かかっています。

介護サービス費は、要介護で支給限度額まで使って1割負担なら36,217円となります。

会社員だった父が先に亡くなり、専業主婦であった母が残され介護が必要となった場合でいうと、母は父の遺族厚生年金と自分の老齢基礎年金を受け取れます。遺族厚生年金の平均受給月額は83,285円、老齢基礎年金は月額65,075円(令和3年度)であることから年金収入が月額15万円弱、そのうち社会保険料と税金の平均が11,541円で残り14万円弱と考えると、民間老人ホームに入れば、毎月約10万円は赤字となることが想定され、平均の4年7か月で550万円必要であることが想定できます。

想定しておけば突然のことでも安心
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