ライフスタイル 妊娠拒否で離婚後、初めて知った母の離婚話と独身の幸せ【前編】

2020年の国勢調査の結果を見ると、日本の人口は1億2614 万人で、5年前の調査に比べると、約95万人減少している。少子高齢化も叫ばれており、行政主導での不妊治療対策や夫婦平等の育児分担の啓蒙活動も行われている。

コロナ禍で「家族がほしい」と思う人は増えたという。SNSでも妊娠や出産での幸福な写真は多々アップされている。子どもを産むことの「すばらしさ」についての情報に触れることも多い。

その一方で、「どうしても子どもを産みたくない」という女性もいる。

コロナ禍を機に、夫から「子どもが欲しい」と言われて離婚へ

都内のIT関連企業に勤務する瑞希さん(仮名・38歳)は、「子どもをどうしても産みたくない」という理由で半年前に離婚したばかりだという。

「厚生労働省の調査で、ひとりの女性が生涯に産む子どもの数は約1.3人(2019年)というのを見たのですが、私にしてみると“そんなに?”という印象です。離婚した夫とは、結婚している8年間、ホントにいい感じで生活していたのですが、コロナ禍で“家族を増やしたい”と言ってきたんです。ペットが飼いたいのかと思ったら、“これから成長していく存在を、一緒に育てていきたい”と言ってきたんです」

瑞希さんは結婚するときに「子どもは産まない」と何度も言ってきたのだという。

「夫はそれでもいいと言っていました。コロナ禍まではずっと二人でうまくやって来てたのに、突然そんなことを言い始めて…。“もう38歳で、瑞希ちゃんもそろそろ出産を考えないと”とか“今産んでも、その子がハタチになる頃には59歳だよ。大学を卒業するときは定年してる”と。強引に交渉に持ち込まれそうになることもあって、身の危険も感じたので離婚してもらいました」

コロナ禍では、だれもが命の恐怖に晒されていた。そういう時に、子孫を残したいという願望が強くなる人もいる。

「私の場合はその逆でした。どうせ死んでしまうのなら、残すものを持たない方がいい。子どもはその最たるものだと思いました。2020年の3~5月あたりなんて、“外に出たら本当に死ぬかもしれない”みたいな空気が流れていたじゃないですか。私自身もコロナ禍でいつ死ぬかわからないと思っていましたし。この状況がいつまで続くか不安でいっぱいのときに、子ども欲しさに毎晩のように交渉を迫る夫に、嫌悪を通り越して恐怖を覚えたんです。逃げ出そうにもホテルも閉鎖されていましたし、実家にも帰れるような雰囲気ではありませんでした。そのため、万が一に備えて自分で避妊をしていました」

コロナ禍で関係性が変わった夫婦も多いという。

子どもを望まない理由とは?

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