ライフスタイル 日没後の無人島で現代アート展!東京湾の「猿島」で非日常を体験しよう

東京湾最大の無人島である、「猿島」をご存知でしょうか?筆者は少し前に訪れたことがあるのですが、神奈川県横須賀市にある猿島は、かつて旧陸・海軍の要塞として使用されていた自然島なのです。詳しい猿島の様子を書いた以前の記事はこちら!そんな無人島の猿島全体を使って現代アートの展覧会が開催されると聞き、早速行って体験して来ました!

日没後の猿島での現代アート展「Sense Island -感覚の島- 暗闇の美術島 2021」

「Sense Island -感覚の島- 暗闇の美術島 2021」は、2019年にも猿島にて開催され、今年で2回目になります。普段は夜間は猿島には入れないのですが、このアート展は日没後に行われるため、この期間は夜の猿島を散策できるのも、その魅力のひとつ。

猿島に初めて行く方はもちろん、昼間の猿島を知っている方も、いつもとは違う猿島の一面をアートと共に楽しめる…という魅力的な企画です。

現代アート展で夜の猿島探検!

京急線「横須賀中央」から歩いて約15分、三笠公園にある「三笠ターミナル」から猿島に向けてフェリーで出発します。

三笠公園です
三笠ターミナル
マップを貰いました

筆者が乗船したのは16:50分発のフェリー。まだ外は明るいです。

乗船!猿島へ出発
遠ざかる三笠公園
10分ほどで到着!

猿島に着くと、スタッフの方から封筒を渡され、その中にスマホを入れて、封をしてしまうようにとアナウンスがあります。溢れかえる情報から一旦離れて、暗闇の中で五感を研ぎ澄ませ、猿島の自然とアートを味わうため、とのこと。

封筒にスマホをしまいます

最初は10人〜15人ずつのグループに分かれて、ガイドの方と共に猿島の奥へと進みます。旧要塞施設が並ぶ「切り通し」と呼ばれる所を進んで行くと、最初に目にするのは中﨑透さんによる作品、「Red bricks in the landscape」です。

切り通しを通ります
中﨑透「Red bricks in the landscape」

赤や緑のネオンの明かりが、元兵舎や元弾薬庫として使われた部屋の中から煌々として、美しくも少し不気味な存在感を放ちます。猿島にはたくさんの美しい煉瓦の建造物があるのですが、その赤い煉瓦のイメージをモチーフとした作品とのことです。

帰り際に撮影したので、日か沈んでネオンが一層際立ちます。

さらに進むと、通称「愛のトンネル」と呼ばれるトンネルの入り口にやって来ます。そこで目にするのは大きなスピーカー。毛利 悠子さんによる、「I Can’t Hear You」という作品です。

毛利 悠子「I Can’t Hear You」

このトンネルを通る前に、ガイドの方から、「ここからは個別で自由に散策していただきます」とアナウンスがあります。それぞれに懐中電灯を手渡され、少し間隔を空けて個々にトンネルの中へと進んでいきます。

中は暗いのですが、所々のライトが煉瓦を照らしています。

100メートルほどあるトンネルの、両端にあるスピーカーから作品タイトルでもある「I Can’t Hear You」という声が両方から響いてきます。トンネルを前に進むにつれて、その聞こえ方が変化する…という不思議なトリック。

トンネルを抜けるとまた他の作品が待っています。立ち止まったり進んだり、各々、好きなペースで暗い無人島を探検し、アートに出会います。色々な所にスタッフさんが立っていて「こっちにも作品がありますよ〜」と案内してくれるので、迷う心配もありません。筆者はちょうど日没時に出発したので、刻一刻と薄暗く変化していく景色も楽しかったです。

暗いところは懐中電灯で照らしながら進みます
HAKUTEN CREATIVE作品「時の観測台 / The Observation Clock」
だんだん暗くなってきます。ライトアップされた猿島の階段

途中にある円形状の砲台跡では細井 美裕さんの作品「Theatre me」に出会いました。暗闇の砲台跡を囲むようにして、人ひとりが小さくなってやっと入れる大きさの、元弾薬庫が8つと、トンネル状の空間ひとつがあります。スタッフの方に「中に入っていいんですよ」と促され、入ってみると外とは違う不思議な音が…。

細井 美裕「Theatre me」(暗くてうまく撮れませんでした)

壁に吸音パネルが貼ってあるため、外とは音の感じ方が違う風になるのだそう。不思議と落ち着く空間で、海の中とか母体にいるような、色々な想像が広がります。

色々な作品に出会いつつ、最後は砂浜にたどり着きます。そこには筧 康明さん率いるNatura Machinaによる「Soundform No.2」が広がっています。UFOのような光る円盤と、そこから伸びるガラス管。レイケ管と呼ばれる熱音響装置であり、熱エネルギーが音響エネルギーに変換される時に発生する音を利用した、空間インスタレーションの作品です。不思議な音が砂浜に響き、猿島の上からはこのアート展のプロデューサーでもある、齋藤 精一さんによる作品「JIKU#004_v2022 SARUSHIMA」による光が、波打ち際を七色に照らします。

Natura Machina「Soundform No.2」(砂浜)齋藤 精一「JIKU #004_v2022 SARUSHIMA」(上の光)
齋藤 精一「JIKU #004_v2022 SARUSHIMA」

帰りの船は行きとは違って真っ暗な中、横須賀市の夜景がキレイでした。

フェリーで戻ります

出展アーティスト
井村 一登、小野澤 峻、筧 康明、忽那 光一郎、後藤 映則、 齋藤 精一、鮫島 弓起雄、中﨑透、HAIOKA、幅 允孝、HAKUTEN CREATIVE、細井 美裕、mamoru、毛利 悠子 ※50音順


「Sense Island -感覚の島- 暗闇の美術島 2021」
開催日時:2022年1月22日(土)〜3月6日 (日)会期中の金土日および祝日と2月10日 (木)
開場時間:16:50〜21:00
会場:猿島一帯
チケット:ウェブサイトから事前購入が必要
観覧料 :一般大人(高校生以上)3,500円/小・中学生 1,500円
横須賀市民 大人(高校生以上)2,500円/小・中学生 1,000円
※小学生未満無料(要事前予約)
※身体障害者手帳、療育手帳、精神障害者保福祉手帳をお持ちの方と付添人1名までは無料(要事前予約)
※新型コロナウイルス感染症の拡大防止のため、乗船便の一部中止あり。詳しくはウェブサイトへ。

アートも楽しいし、猿島の木々の隙間から見える横須賀の夜景も美しい。

五感を研ぎ澄まし、さまざまな作品に出会い、小1時間の非日常を味わえてリフレッシュしました!アートと共に楽しめる夜の猿島、ぜひこの機会に体験してみてください!

「Sense Island -感覚の島- 暗闇の美術島 2021」
HP:https://senseisland.com

取材・文/まなたろう