人気スタイリストの入江未悠さんをのファッションアドバイス講座、第5回の相談は、電気メーカー勤務の上田美加子さん(仮名・29歳)から。
「会社帰り、お店のショーウィンドウに並ぶピンクに心惹かれています。ただ、あまり派手な色だと会社で目立ちすぎてしまうかなと心配……。仕事ができる女性として、大人っぽくピンクを着こなせればと思います。上手に選ぶコツを教えてください」。
さっそく入江さんに聞いてみましょう。
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ボトムにダスティピンクを投入
春色の代名詞のひとつ、ピンク。今春も各メーカーから様々なピンクが登場しています。
ピンクというと、淡いパステルピンクや、ピーチ航空のブランドカラーのような、強い華やかなピンクが気になるかもしれません。
もちろん、こういったピンクのアイテムもたくさんあります。ただ、オフィススタイルに取り入れると、甘く、かわいらしい印象に。大人っぽくピンクを着こなしたい、という気持ちからは少し遠くなってしまうかもしれません。
また、新しい色を取り入れるときには、いつものコーディネートに、バックや靴、アクセサリーなどの小物でプラスするのが基本なのですが、「そこ」だけ目立ちすぎて、唐突な印象を与えてしまうという場合も。
そこで、おすすめなのが、ダスティピンクをワイドパンツで取り入れる方法です。

パンツ2万7000円(ドローイング ナンバーズ 南青山店〈ドローイング ナンバーズ〉)
ダスティとは、くすんだという意味で、グレー味が入った落ち着きのあるピンクのことを言います。黒・白・グレーといった定番カラーとの相性もよく、前シーズンから注目されているカラーのひとつなんです。手持ちのトップスとのNGは、ほぼないと思ってOKです。
ただ、ダスティピンクをオフィスコーディネートのトップスに取り入れるのは、ちょっと難しい。くすみがあるので、顔色を濁らせてしまうリスクがあるんです。
また、ダスティピンクは新しい色なので、オフィスの目上の方などには、そのニュアンス感を不思議に思う場合も(笑)。上半身にもってくると、デスクワークの間中、ずっと周囲の人の目に入ります。勇気を出してトップスで取り入れたのに、目立ってるかな……と気になって、居心地の悪さを感じてしまうのはもったいない。
そう考えると、“キレイ色をこっそり入れる”には、ボトムが最強、となるんです。