ライフスタイル フリマアプリで芽生えた「売る前提でモノを買う」意識……メルカリ発「フリマアプリ利用者と非利用者の消費行動に関する調査」で見えたこと

2020年もあと3か月を切りました。今年はどこの分野においても新型コロナウイルスに翻弄された1年となりましたが、その一方で市場規模が拡大した業界もあります。そのうちの1つが「CtoC取引市場」と呼ばれる、個人間取引の市場。2020年7月に経済産業省が発表した「電子商取引に関する市場調査」によると、CtoC取引市場の規模は約1兆7,407億円(前年比+9.5%)と推計されおり、中でもフリマアプリの成長が寄与していると述べられているのです(※)。


※令和元年度電子商取引に関する市場調査(別紙 報告書)より
https://www.meti.go.jp/policy/it_policy/statistics/outlook/ie_outlook.html

「失敗しても売ればいい」そう割り切れる心強さ

そこで今回は「メルカリ」が、9月28日に開催した「2020年度フリマアプリ利用者と非利用者の消費行動」の調査結果に基づいた発表会の模様をご紹介。会場では「三菱総合研究所」政策・経済研究センター長 チーフエコノミスト・武田洋子さんと、「株式会社メルカリ」取締役President(会長)の小泉文明さんがディスカッションを行ないました。

「三菱総合研究所」政策・経済研究センター長 チーフエコノミスト・武田洋子さんと、「株式会社メルカリ」取締役President(会長)の小泉文明さん。

まず2020年の緊急事態宣言中にフリマアプリの利用を開始した理由についてアンケートを行なったところ、次のような回答結果となりました。

●緊急事態宣言中にフリマアプリの利用を開始した理由

不用品処分……47.3%

家の中の整理整頓……41.9%

掘り出し物を購入する……26.1%

中古品購入により生活費を節約する……21.8%

外出を避けて買い物をする……20.1%

暇つぶし……17.9%

販売により生活費を補填する……17.3%

お店では手に入らない生活必需品を購入する……11.7%

特になし……9.3%

緊急事態宣言による影響を感じるのは、「外出を避けて買い物をする」(20.1%)や「暇つぶし」(17.9%)。さらに、当時はトイレットペーパーやマスクなどの日用品が品薄になりましたが、「お店では手に入らない生活必需品を購入する」という人も一定数いました。

さらに同調査ではフリマアプリを使うことで起きた、消費や買い物についての意識の変化についても質問。その結果は次の通りです。

「暇つぶし」が少なくないですが、確かにフリマアプリを眺めているだけで、時間はかなりつぶれます。

約6割の人が「節約意識が高まった」と回答。さらに「身の回りの売れそうなモノを探すようになった」人も半数以上おり、フリマアプリによって「売る前提で物を買う」意識が芽生えていることが分かります。このことについてエコノミスト・武田洋子さんは「『新品購入時にリセールバリューを考える』『フリマアプリで売れるため、失敗を気にせず買い物をする』という2つの経験は、ショッピングの選択肢の拡大につながっている」と解説。買い物には昔から失敗がつきものですが、フリマアプリの出現によって多くの人に「失敗しても売ればいい」という意識が芽生えているようです。

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