ここでは、髪型、服装、化粧を含む外見は本来個人の自由に関する事項であり、それを会社が指示したり制限したりできるのかということが問題となっています。
この点、会社において、業務の円滑な運営や秩序を維持するために、合理的範囲内に限り、本来労働者の自由に関する行動を指示し命令することはできると考えられます。
ただ、会社が従業員に服装について指示をすることに合理性があるといえる場合でも、違反したからといっていきなり異動というのは、処分の相当性に問題があると考えられます。
質問文からは、要所以外のやりとりの有無が明らかではないのですが、足が痛いので、ヒールの高いフォーマルな靴で業務にあたることが辛いという旨を上司に相談し、相互が折り合える妥協点を合意する余地はなかったのでしょうか。
また、足の状態によっては、医師の診断書をとってあらためて会社に相談してみたらどうでしょうか。

ハイヒール、スカート、化粧……明文化されていない服務規程に違和感を覚える女性は多い。