ライフスタイル 賞味期限切れの商品を売っているお店は、違法にはならないのでしょうか?【法律相談】今回の相談者は、高山美奈子さん(仮名・28歳・IT関連会社勤務)

堅実女子の悩みに、弁護士・柳原桑子先生が答える連載です。今回の相談者は、高山美奈子さん(仮名・28歳・IT関連会社勤務)。

「先日、近所のお店で買ったヨーグルトが賞味期限切れでした。

そのほかにもお菓子など、確認しないで購入した食品が賞味期限切れだったことが多々あります。

お店にクレームを言い行くと、“レシートがないのに、そんなことを言われても対応できない”ときつい口調で言われてしまいました。

賞味期限切れの商品を普通に販売しているのは違法にはならないのでしょうか?法律的にはどうなのか、教えてください」

弁護士・柳原桑子先生のアンサー

賞味期限切れの食品の販売そのものが法律に抵触するわけではありません。

食品衛生法では、人の健康を損なう恐れがある商品の販売や陳列を禁止しているので、賞味期限切れだからただちに該当するというものではありません。しかし、生鮮食品等、劣化が早く健康を損なう可能性がある商品については、期限切れの場合、該当することも考えられます。

※編集部追記
賞味期限の設定については、 厚生労働省と農林水産省の「食品期限表示の設定のためのガイドライン」という通知でルールを示しています 。賞味期限の設定は製造業者(表示義務者)などが行っています。

客観的な期限の設定のために、微生物試験、理化学試験、官能評価等を含め、これまで商品の開発・営業等により蓄積した経験や知識等を有効に活用し、科学的・合理的な根拠に基づいて期限を設定しているとのこと。

ちなみに、賞味期限だけでなく、消費期限もあり、すべての加工食品には、商品の特性に応じて、消費期限又は賞味期限のどちらかを表示しなければなりません。

消費期限とは、弁当、調理パン、そうざい、生菓子類、食肉、生めん類など、品質(状態)が急速に劣化しやすい食品に設定されています。この期限を過ぎたら食べない方がいいとのこと。

一方、賞味期限とは、スナック菓子、即席めん類、缶詰、牛乳、乳製品など品質の劣化が比較的穏やかな食品に表示されています。そのため、期限を過ぎても食べるか食べないかは自己判断によります。

いずれにせよ、これらは、容器包装を開封する前の状態で保存した場合の期限です。一度開封した食品は、表示されている期限にかかわらず、早めに食べることが望ましいと考えられています。

賞味期限切れ商品とフードロスの問題は、世間的な関心が高まっている。

賢人のまとめ

賞味期限は劣化が緩やかに進む商品に設定されるもの。それが切れているものが販売されているからといって法律に抵触するとは限りません。

賢人プロフィール

法律の賢人柳原桑子

第二東京弁護士会所属 柳原法律事務所代表。弁護士。

東京都生まれ、明治大学法学部卒業。「思い切って相談してよかった」とトラブルに悩む人の多くから信頼を得ている。離婚問題、相続問題などを手がける。『スッキリ解決 後悔しない 離婚手続がよくわかる本』(池田書店)など著書多数。

柳原法律事務所http://www.yanagihara-law.com/