堅実女子の悩みに、弁護士・柳原桑子先生がこたえる連載です。今回の相談者は、麻実さん(仮名・28歳・PR会社勤務)。
****
年間数万円分のポイントゲットを上司に指摘された
「うちの会社は仕事の性質上、業務上必要なものを社員が立て替えて支払うことが多いのです。例えば、出先の手土産、撮影小物、打ち合わせのドリンク代など多岐にわたります。
出張も多く、ひとまず自分で立て替えて、後で精算しています。今回お伺いしたいのは、会社の経費で購入したもののポイントの所有権についてです。
問題は私の上司なのですが、この人が私のことをとても嫌っているんです。
新人の子がちょっとミスしただけで「なんでこんなことをするの?」と詰め寄り、「見落としてました」と言ったら、「なんで見落とすの?」などと終わりのない会話に持ち込まれ、その子が泣くまで詰めようとしていました。
そこで、私が「仕事しません?」と助け船を出したら、矛先が私に向きました。それから、いろいろ上げ足を取られ、そのたびに論破していたら、私が立て替えた経費について、ねちねち言われるようになりました。
それも論破したら、過去にさかのぼって私が購入した、営業車のガソリン、出張時の航空券、さらには会社の宴会時の建て替えの時にクレジットカードで支払った領収書を精査し始めたのです。
上司は「すごい額の経費ね。事前申請すれば現金支給されるのに。あえてあなた名義のカードを使っているって、ポイントを横領するため?」と言われてしまったのです。
私が得たポイントをお金で換算した場合、総額は、年間1万円分くらいになっていると考えられます。
世の中的に、コンプライアンス順守の時代になっていると思います。ポイントは法律的にどのような扱いになるのでしょうか」
弁護士・柳原桑子先生のアンサーは次のページへ!