ライフスタイル 営業に配属され、大人の女性として恥ずかしくないよう敬語の勉強をしたのですが、丁寧になればなるほど心がこもっていない気がするんですが、これってどうしてでしょうか。(K.Jさん 30歳・化粧品関連会社勤務)

「~よろしかったでしょうか」「なるほどですね」など、間違った敬語を上司に指摘され、マナースクールに行きました。しかし、今度は上司から「丁寧すぎるのは慇懃無礼だよ」と注意されてしまいました。

Aまずは“疑問形敬語”のマスターを。そして、相手の状況に対する、想像と配慮を想像した“クッション言葉”をはさめば心がこもったコミュニケーションに。

敬語に自信がない人が多く、肩に力が入ってしまう傾向にあります。

マナーはコミュニケーションをお互いに気持ち良くするために存在するルールです。“敬語”もその一部で、初対面の人や、お互いによく知らない人、目上の人に対して、円滑にコミュニケーションができるよう、“お互いに相手の存在を大切にしていますよ”という気持ちを伝えるためのものです。まずはそうとらえて気持ちを楽にしてみてはいかがでしょうか。

さて、質問者様は、「慇懃無礼」と言われてしまったそうですが、それは大変でしたね。上司の方に再び指摘されないよう、実社会で敬語を使うときの大切なことについてお話しますね。
まず大切なのは、“命令形敬語”をなるべく使わないことです。

私も客室乗務員時代に、「シートベルトをおしめください」「シートを元の位置にお戻しください」など、“パッと見、敬語の命令形”をよく使っていました。正しい敬語であっても、強制&命令には変わりありませんので、お客様にストレスを与えてしまったと当時を振り返って反省しています。また、この気持ちがある限り、丁寧な言葉にすればするほど“慇懃無礼”になってしまう傾向が。

マナー3

では、どうすればいいのでしょうか。それは、「~していただいてよろしいですか?」と疑問形敬語で相手に伝えることが最初のステップです。

例えば……

命令敬語「こちらでお待ちください」→疑問形敬語「こちらでお待ちいただいてよろしいですか?」
命令敬語「資料を読んでください」→疑問形敬語「資料に不明点がございましたら教えていただけますか?」
命令敬語「○日までにご回答ください」→疑問形敬語「よろしければ○日にお返事を頂戴できるとありがたいのですが……」

などです。同じ意図を伝えるのにも、受け手の印象は大きく変わると感じませんでしょうか。
これに、相手の状況に対して配慮する“クッション言葉”をはさむと、さらにコミュニケーションがスムーズになります。

例えば……

朝一番に相手に会ったときは、「朝早くに、ありがとうございます」。
何度も催促している場合は、「何度もごめんなさい」。
相手に急いでいただきたいときは「お忙しいところ申し訳ございません」。
多忙な相手に対しては「お疲れのところ大変申し訳ないのですが……」。

など“あなたの状況を私は知っています。でも、お願いがあります”という気持ちを伝えると、相手もあなた自身も、満ち足りた気持ちになり、人間関係も良好に保てるはずですよ。

賢人のまとめ

慇懃無礼=命令敬語の可能性が大! 相手に意図と気持ちを伝える“疑問形敬語”をなるべく使って、コミュニケーションに気持ちを込めて。