仕事&マネー 3度目の緊急事態宣言……テーマパーク、百貨店、飲食店で働くアラサー女子のリアル~その2~

政府は23日夜、新型コロナウイルス感染拡大を受け、4月25日から5月11日までの17日間、東京、大阪、京都、兵庫の4都府県に対する3度目の緊急事態宣言発令を決定。百貨店やテーマパークなどの大型商業施設や、酒類を提供する飲食店に休業を要請。

ネット上で政府への批判は盛り上がっているが、実際に緊急事態宣言の影響を受ける人は何を考えているのか、その個人的な体験を聞いた。

【テーマパーク関連、百貨店で働く人のリアルな声は前編で】

飲食店の立ち上げと、コロナ禍が重なってしまった

立花弓香さん(仮名・32歳)は、仲間と飲食店を立ち上げた。東京オリンピックの需要拡大を見越していたという。

「2019年1月に、飲食店を経営するノウハウがある人から声をかけられて、それまで勤務していた大手企業(食品関連のメーカー)を辞め、自分の店を持とうと思ったんです」

もともと、それまで勤務していた会社の、パワハラ、モラハラ、セクハラ体質に疑問があったという。

「会社に何日も泊まり込んで、結果が出ないと怒鳴られ続けたり……。私はぽっちゃりしているのですが“デブは脳にも脂肪がついていて、頭の動きが悪い”などと驚くような罵倒をされたこともありました」

それでもハンドボール部で鍛えあげた根性を発揮し、弓香さんはバカにした上司たちを見返していったそう。

「だからいい気になっていたんだと思います。私は会社の中でできる人間だと思っていました。会社の仕事に物足りなさを感じて、社内ベンチャーの企画書を作ろうと思ったんです。そのときに、ある勉強会に参加して、現在の共同経営者に知り合いました。彼は、超有名レストラン運営会社に勤務しており、多くのシェフとも知り合いでした。それで彼のプロジェクトに誘われ、ジョインすることを決めました。旗艦店になるカフェの責任者を決めるときに、“立花弓香をアサインする”と言われて、舞い上がりました」

弓香さんはしばらくは大手企業に勤務しつつ、カフェの立ち上げに尽力。共同経営者の男性は、命令するだけで具体的には何もしない人だったそう。

「今思えば、その時点で手を引いていればよかったのに、私は突っ走ってしまいました。頼られると頑張ってしまうんです。それに、オリンピックが開催されれば、濡れ手に粟で儲かると思っていました。そのために、約30万円を自腹で支払い、飲食経営のコンサルに教えを請い、設備投資も大規模なものにしてプランを立てました。従業員の動線、雇用プランなどをかなり具体的に行っていました」

弓香さんのプランに対して、出資者であるオーナーは「いいね」と億に近い契約をしてくれた。夜も寝ないで準備し、2020年1月末にカフェの開店が決定。

「あのときは、人生最高にうれしかった。あらゆるものが飛ぶように売れ、大型の食洗器が間に合わないくらい、ドリンクの注文が入りました。外国人のお客さんもたくさんいて、大声で笑い合っていて、ホールはとても活気に満ちていました。毎日、100万円以上の売り上げがあって、うれしくて泣いていました」

「なんだか変なウィルスが流行っているみたいね~」から人生は暗転

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