恋愛&結婚 国際ロマンス詐欺で100万円被害のアラサー女性が、一念発起し700万円で買ったもの【前編】

SNSを介して、メッセージが来る

2020年4月に、アメリカ在住だと言う男性からSNSを介してメッセージが来た。

「あるSNSのダイレクトメッセージで、“あなたのことが好きになってしまった。一目ぼれをしてしまった”みたいな内容のメッセージがサラッと来たんです。当時は今のように新型コロナの正体が全然わからず、不安だらけだった時。人と会ったら感染してしまうというような緊張感もありました。それまで楽しみにしていた海外旅行も行けなくなり、夏休みに予定していたニューヨークの旅もキャンセルになってしまいました」

加えて友達にも家族にも会えない状況が続いていて、不安で孤独だった。

「今だから話せますが、あの時“このまま一人で死んでいくのかな”と思い、その絶望感から生きることに希望が見いだせなくて。恋人もいないし、両親も“会いたくない”と言ってきましたし。さらに、コロナ禍で今までみたいに仕事ができなかったから、給料も知らぬ間に減額されていました。そんな時に“あなたが好きだ”と言われたら、どうしたって気になってしまいますよね」

相手の男性は、自分のことをパイロットだと言っていた。

「毎日、歯が浮くような愛の言葉がメッセージで来るんです。例えば“会いたいけれどコロナ禍で日本に行けない”“早く結婚したい”とかね。人間って恐ろしいもので、“私は詐欺などにはひっかからない”と思っていても、毎日繰り返し、繰り返し、1カ月間もメッセージが来ると、相手を信用してしまうんです。詐欺師に引っかからないためには、関わらないようにすることが一番だと思います」

相手は愛の言葉のシャワーを1か月間、奈々さんに浴びせた。

「あるとき、“私はパイロットだけれど、仕事がなくなりお金が無くなった”とメッセージが来たんです。さらに母親が病気になり助けてほしいとも。すっかり相手を好きになっていた私は、20万円を送金してしまったんです。送金は仮想通貨のビットコインで行いました」

奈々さんはお金をしっかり管理しているが、警戒心は薄まっていた。

「彼のためなら……という気持ちになっていたんです。パスポートの写真も送ってくれたし、ビデオ通話もしたし“この人は本物だ”と思い込んでいたんです」

その後、気づけば100万円以上も送金していたところで、友人に「結婚するかも」と話したら、「それ、詐欺だよ」と指摘されてしまったそう。

SNSのメッセンジャーでしか会ったことがない彼は、パイロットだと言っていた。

詐欺にひっかかり絶望する。一生独身と覚悟を決めてセカンドハウスを購入する……後編に続きます。

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