恋愛&結婚 かつて浮気をされたことがあり、カレの行動が気になり始めると、いてもたってもいられなくなって、ついつい詮索したくなってしまいます。初めのうちは、「どこ行ってたの?」「だれと?」と聞くくらいでしたが、最近では携帯のメールや着信履歴を見たりしたくなります。ときには、探偵をつけたくなることも。自分でもヘンだと思うときがありますが、どうしたらいいのでしょう?K・Yさん(32歳・商社勤務)

A今付き合っている彼と、真剣に将来のことを考えているのなら、彼の行動を詮索したり、携帯をチェックするのはやめましょう。

他人の秘密を探るという行為は、実はどきどきと楽しいことなのです。
彼にバレたらどうしようという一種の犯罪めいた後ろめたさが、さらにどきどき感をさらに増してくれます。心拍数は上がり緊張感は高まり、それは性的エクスタシーに近い官能を与えてくれると言っていいでしょう。

私も高校時代、好きな男の子が彼女とやっていた交換日記を、こっそり盗み見したことがあります。40年以上昔のことなので、時効ということで告白します。
放課後、彼が机の中に置きっぱなしにした日記を、友達を見張りに立たせて私は盗み見しました。

日記の内容は忘れましたが、あの時私が味わった気分は今でも覚えています。
悪いことをしている罪悪感より、スリルと緊張の陶酔感に浸ってました。それは、今まで味わったことの無い気持ち良さでした。

そして、

「こうやって、人は犯罪に染まってゆくのね」

14歳の私は感じていました。
そのくらい、理性をマヒさせる快感があったのです。

あなたが、詮索をやめられないモードに入っているのは、彼を愛しているがゆえではなく、自分の快感を手放せないからです。
これは、危険です。すでに、脳内麻薬にやられています。詮索中毒と言っていいでしょう。探って、彼が潔白で何も悪いことをしていないことがわかったら、逆にがっかりしてませんか?

詮索を止めるのは、アル中の人が酒を断つぐらい苦しいことかもしれません。
バレて彼に叱られるぐらいでは治らないでしょう。

なので、恋愛以外で、別の中毒にかかることをおススメします。
韓流でもジャニーズでも、ミーハーな追っかけでもいいし、ペットに夢中でもかまいません。
彼以外のことを考えて、脳を初期化することを推奨します。
体内に残っている「詮索欲」は、ミステリを読んでフィクションの世界で解消しましょう。

賢人のまとめ

彼の携帯をのぞいても、いいことなんか何も無し。 彼のすべてを知ろうとする態度は、彼にとってはただの束縛。 夢中になれる別の“何か”を見つけるべし!

賢人プロフィール

恋愛の賢人柴門ふみ

漫画家、エッセイスト。
『東京ラブストーリー』『あすなろ白書』(小学館)などのヒット作を連発し“恋愛の教祖”として人気を博す。近著に『東京ラブストーリーafter25years』『老いては夫を従え』(共に小学館)など。故郷の徳島市観光大使も務める。夫は漫画家の弘兼兼史。