恋愛&結婚 【恋とキャリアの上方修正】社長に抜擢されたキャリア女子を引きずり下ろす、女の嫉妬と怪文書メール~その2~

渦巻く嫉妬心が、香苗さんの人生を引きずり下ろす

協力すると言ってくれた古参女性社員が、告発文をばらまく……一体何が起きたのか、事態がよく呑み込めていない香苗さんの話を私は聞きました。ご本人はとても混乱していましたが、私には事態がよくわかりました。

この件の背景は単純なことです。社長としての香苗さんの取組みに対して、直接の不利益を被る社員やが、反発しただけのことです。そして、同じ女性である香苗さんが、出世したことによる嫉妬が原因であることもわかりました。

香苗さんは、「自分が社長になったからには、一時的に痛みを伴っても、経営をV字回復して見せる」と減棒やリストラも実行していましたが、とても丁寧に説明をしたとのこと。社長自ら、対象となる数十名の社員と面談したのです。「直接話したときには、皆、会社のためには自分が不利益を被っても、協力すると言ってくれていたんです」と言います。

冷静になればわかることですが、会社のために不利益を被って“それでもいい”とする社員はいません。会社のことより、自分の立場や生活を守ることを優先するものです。皆、香苗さんの改革ムードに流されて、本意ではないことを口にしただけなのです。

そして、私は香苗さんに、会社を去ることをすすめました。なぜなら、香苗さんの弁解や説明を聞くことなく、一方的に社員の意見に基づいて香苗さんの処遇を決めるオーナーのやり方に疑問があったからです。

オーナー企業では、創業オーナーが、会社そのものより、古くからいる社員や役員の和だけを優先する人が少なくありません。そして最後の最後は、それが論理的に会社のためになるとわかっていても、香苗さんのような外様を切り捨て、古くからいる古参社員の思いを優先するケースもよくあることです。

一般的に国内のオーナー企業では、古参女性社員たちの圧力は、実はとても強いことが多いのです。ジェンダー問題などから、経営者たちは直接何かを言うことはありませんが、かなり繊細に気を使っているようです。

香苗さんは、大規模解雇や倒産の危機を回避すべく施策を打ちました。それなのに、古参の女子正社員たちの圧力に、それにあっさり負けてしまうオーナーの下では、今後、香苗さんがどんな改革案を実行しようとしても、その都度潰されてしまうことは目に見えています。

これ以上、香苗さんがその会社に関わっても、決して会社は変わらないことは明白でした。

その後、香苗さんは会社を去り、以前とは別の外資系コンサルティング会社で辣腕をふるっています。あの会社と、あのとき決別して良かったと、今では胸を撫でおろしています。

一方、山本オーナー率いる教育出版会社は、香苗さんが去った後に、再び売上が下降。現在は山本オーナーの故郷の北関東の雑居ビルに本社を移し、数名のスタッフで細々と経営を続けているそうです。

業績が悪い会社の多くは、社長も社員も目先の利益に翻弄されていることが多い。

賢人のまとめ

1、人は自分の利益を優先して、平気で手のひら返しをする。 2、情で経営する会社とは距離を置いたほうが無難。 3、管理職になる女性は、女の敵は女であるケースが多いことを覚えておこう。

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