恋愛&結婚 ダメ男&不倫リピートの背景には「毒母」がいた…トラウマを克服するには?~その1~

自称「都落ちエリート」の娘

明日香さんの実家は、九州で数代続く、裕福な事業家の家庭でした。父親は日本で一番偏差値が高い大学を卒業後、東京の商社に勤務。祖父の事業を継承するため地元に帰って、明日香さんの母親と結婚します。

母親は地元の高校を卒業した後、東京の超有名女子大を卒業し、東京の企業に就職しますが、職場のいじめで退職。その後、地元企業に就職し、父親と出会ったのでした。

両親が食卓で話していた会話には、「俺たちは都落ちのエリートだから」という自虐的な内容と、周囲の人を見下すような内容が多かったとのこと。

やがて明日香さんが誕生。それから数年後、バブル崩壊の煽りを受けて、実家の事業が窮地に追い込まれます。すでに代表だった明日香さんの父親は、過労によりメンタルの病いになります。その後、DVやモラハラなども行ない、やがて失踪してしまいます。今も消息はわかりません。

幸いなことに親族や従業員の協力もあって、事業を存続することはできましたが、それ以降の母親の明日香さんへの接し方は苛烈を極めるようになります。

まず、小学校の高学年になった頃。明日香さんの生活に、一切の自由がなくなったのです。家庭教師をつけられて、とにかく勉強だけを強要。明日香さんがまるで望んでいないのに、父親と同じ日本で一番偏差値が高い大学の合格を目標にさせられたのです。

中学生や高校生になると、明日香さんとの異性関係について執拗に問い詰めるようになりました。「変な男と付き合っていない?バカと関わっていない?頭が悪い人と口を聞いていない?」と。

母親が言うには「あなたが、家を継ぐの。そのためにも父親と同じ学歴は必要なんです。そして、この家にふさわしい婿をもらわなければいけない」、そのことを明日香さんは母親から吹き込まれ続けたのです。

しかし、大学を受験する頃にもなると、明日香さんには母親からのプレッシャーが空しく感じられるようになりました。

母親は名家の嫁という立場のコンプレックス、突然消えた夫、夫のせいで大きな負担を強いられる羽目になった恨み……そういうものが、一気に娘に発露したかのようでした。

もちろん、日本で一番偏差値が高い大学の受験はあえなく失敗。母親は強く浪人を勧めてきましたが、祖父のフォローもあって、希望通り都内の私大へ進学したのでした。

しかし、大学進学後も母親の介入が止まることはありません。月に2度は上京して、明日香さんの行動をチェック。部屋に男の気配がしないかなど、事細かに明日香さんを追及します。

しかし、その度に明日香さんの心は、母親から離れていきます。やがて、祖父が脳梗塞で寝たきりに。以来、母親が上京する頻度は少なくなり、明日香さんの行動は母親の期待とは正反対の方向に向き始めたのでした。

そうして母親への反抗を目的にした、いくつかの恋愛と不倫を経た明日香さんは、母親の死を機に、本当に自由な恋愛をすることができるようになった……はずでしたが、なぜだかどうもうまくいきません。

母親は、父親が失踪したあたりから、娘に勉強を強要。100点以外は認めなかった。また、一切の家事を放棄。明日香さんには母親の手料理の記憶がない。

100点を取らないと、娘を無視し続けた母親……~その2~に続きます。

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