恋愛&結婚 「自立」か「おごられ上手」か、愛されるのはどっちの女性?~その1~

役員にすら無自覚にマウンティングする

そこで私は、実際に過去に付き合った男性について、お話を伺いました。

「実際に、よい思い出はほとんどありません。付き合うまでの時間の長短に関わらず、私がフラれています。付き合った期間も短いです」

このような返事がくることは、私も予想していました。仕事ができ、器が大きいと評価される女性の多くが、恋愛下手ともいえるのです。

その原因は多くありますが、基本的に、「こうと決めたことを、変えない」「理に合わないことについては、まったく聞く耳を持たない」の2点につきます。

純子さんの過去の交際相手も、「潤子さんのことは尊敬している。でも一緒にいると疲れてしまう。元の関係に戻ろう」と、恋人というポジションから去ってしまったとのこと。

初回のカウンセリングは、問題の本質を顕在化させることで終わりましたが、2回目以降はもっと深い内容について伺います。

潤子さんは頭がよく、話もおもしろく、相手への思いやりもある人。人望があることはわかりますが、どこかがひっかかるのです。そこで私は「潤子さんは、敵もいますよね」と単刀直入に聞きました。

「…………はい。私は、好かれてもいますが、嫌われてもいます。おそらく、仕事ができて、人気があることに対する嫉妬だからだと思います」

潤子さんはそうおっしゃいますが、それだけではありません。お話を伺うと、潤子さんは、他人に対してマウンティングする悪い癖があるようです。

部下や同僚が良い仕事をして、皆から褒められることがあっても、潤子さんだけは表情一つ変えずに「このレベルの仕事で褒められて良かったね」と言って、その本人や周囲の人を凍り付かせてしまったとのこと。

また、同僚が旅行のお土産にお菓子をくれても、「ここに行くなら、あの店のお菓子が一番いいのにね」と、他の高級店の名前を挙げて、その相手を唖然とさせてしまうこともありました。

もちろん、潤子さんには悪気はありません。それに、相手を貶めたり、辱めたりしようという意図は微塵もありません。ただ、そう思ったからそう言ってしまうだけなのです。実際に潤子さんが、同じことを他人にされても潤子さんは何とも思いません。

多くの人は、潤子さんのマウンティングに対して、はっきりと嫌悪感を示しません。悪意がないことがわかっているからです。

しかも潤子さんは、相手が上司であろうと、役員だろうと同じようなことを言います。彼女の根はまったく悪い人ではないことを、皆は知っているのです。

そんな我が道を行く潤子さんが、これまでのスタイルを変える転機となったのが、数か月前のこと。年下の部下・達也さんが異動してきたことです。

達也さんは営業出身だけあって、ハキハキと潤子さんの指示を受けて、テキパキと仕事をこなしていきます。「最初は使える若手が入ってきた程度にしか思っていなかったのです」と、潤子さんは語ります。

達也さんが異動してきて半年くらい経ったある日、ちょうど潤子さんと達也さんが帰るタイミングが早い時間で重なったこともあり、その日は駅まで一緒に帰ることになりました。その途中のことです。達也さんから突然「食事して帰りませんか」と誘われたのです。

達也さんに食事に誘われた時間はまだ早く、潤子さんもその日は用事がありませんでした。潤子さんは「部下に誘われて飲みに行くだけのこと」と何も考えることもなく、潤子さんは快諾したのです。

そうして2人は、駅の近くの居酒屋へ。焼酎のボトルを入れ、2時間ほど飲んだ頃でしょうか。達也さんの顔が突然真顔になり、潤子さんに詰め寄るように言いました。

「営業部門にいたころから、潤子さんのことが好きでした。真剣に付き合いたいと思っています」と正面から告白してきたのです。

久しぶりの恋愛の兆しに、潤子さんの心は乱れます。

部下がクッキーを焼いてきたときに、「これって、バター使った?」などの無遠慮ともいえる本音を投げかけてしまったこともある。

「どのように恋愛をすすめていいか、わからない」~その2~に続きます

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