恋愛&結婚 年下男子から甘い誘い…「不倫トラップ」の脱出方法~その2~

心のどこかで期待していた告白

洋一さんから告白されることは、実は千春さんも心のどこかで、期待していました。何より、千春さんの気持ちが、すでに洋一さんのことを好きになってしまっていたからです。とはいえ、そこでOKとの返事はできません。

「ありがとう。とてもうれしい。でも、少し落ち着いて考えたい」

千春さんは、その場はそう言って収めることにしたのです。

千春さんが、私のオフィスを訪れたのは、それから3日後のことでした。とにかく、今の自分の考えと、隆一さんと洋一さんへの思い、そしてこれからのことを整理したい。そう言ってこれまでのことを、細かく私に語ってくれたのです。

ひととおりの話し終えた千春さんが、おそるおそる私に問いかけてきました。「私はどうすべきなのでしょうか」と。

それに対して、私は、「人生は一度きりです。こんな時代ですし、明日のことなど誰もわからない。ならば、千春さんが好きな選択をすればいいのですよ」という前置きをした上で、彼女に言いました。

「20代の男性が、年上の美しく聡明な女性に憧れることはよくある話。しかも若くて、それほど失うものがなければ、感情に従って、欲しいものを手に入れたいと思うのは普通のことです。とはいえ、彼は失うものはなく、仮に何か失敗しても、まだやり直せる機会がいくらでもあります。もし、千春さんとの関係が会社にバレても、彼には裕福な実家があり、転職だってし放題です」

千春さんは、神妙な顔をしてうなずいています。「そうです。彼は失うものは、何もありません」

そこで私は、「その若者の感情に乗っかることで、千春さんが失うものはどれだけあるでしょうか」と問いかけました。

すると千春さんは「多すぎますね。積み上げてきた信頼を失います」と言います。

私は「そこからリカバリーをするときにどの程度のエネルギーが必要でしょうか」と申し上げたところ、千春さんは「ここは感情よりも合理的に考えたほうが良さそうですね」と千春さん。

「とにかく、今はお互いに何かを決めないこと。お互いに気が合ったことで、たまたま魔が差すような気持ち生まれてしまっただけの可能性も高い。ならば時間が経てば熱が冷める。時間が経っても熱が冷めなければ、またそのとき考えてもいいのではありませんか?」と申し上げました。

そこで、千春さんは洋一さんに「楽しい時間をありがとう」とLINEして、ブロック。それから半年以上経って、私のところに菓子折りを持ってやってきました。

「あのとき、相談していてよかったです。自分の頭ではわかっても、他人と話さなければ、気持ちの整理がつきませんでした。あれから、隆一さんとも忙しくも円満な夫婦生活を送り、今、妊娠4か月です。洋一さんは、同じ会社の女性と社内結婚をするようです。あのとき、感情に流されなくて本当に良かった。でも、1人では決められませんでした」

大人の恋心が盛り上がる瞬間は確かにあります。関係を持たなかったからこそ、思い出は輝く。今は心の奥底から「男女関係にならなくてよかった!」と思っていると笑って話してくれました。

洋一さんからもらったプレゼントは、夫の前ではつけることができなかった。

賢人のまとめ

1.感情は時間が経てば穏やかになる 2.感情が暴走しそうになったら、リスクと感情とを秤にかけると冷静になりやすい。 3.感情を醒ます方法は、誰かに相談することが有効。

1 2