恋愛&結婚 シングルマザー上司の迷える恋心……「好き避け男子」部下のトリセツ~その2~

500人以上の女性の仕事と恋を幸せに導いてきたキャリアコンサルタント・小川健次が、堅実女子の皆さんの人生を上方修正する、ちょっとしたコツをお教えする連載です。

今回、紹介するのは、「男性の部下から片思いされること」について。部下が取りがちな行動、上司としての正解を解説していきます。

大手ITベンチャー企業で、クリエイティブ部門のディレクターとして活躍する小野寺珠美さん(仮名・36歳)は、離婚して4年目になるシングルマザーです。6歳年下の部下・圭介さん(仮名・30歳)が反抗的な態度を取ることについて、悩んでいました。

【その1はこちら

ほかの上司の指示には従うのに……

珠美さんに反抗的な態度を取る、部下・圭介さん。彼のことをよく観察してみていると、あることに気が付いたのです。圭介さんは意見を異にしている人に対しては、反発せずに丁寧に話して、うまく妥協案を探そうとしているようです。

しかし、珠美さんに対してだけは、自分の考えと合わないことがあると、強めに反発してくるのです。これは一体どういうことなのか。

とはいえ、圭介さんは珠美さんを嫌っているようには見えない。それどころか、上司として立ててくれているようにも感じています。

そしてある日、別部署にいる同期の友人とランチをしながら、ふと珠美さんは圭介さんのことについて、その友人に話してみました。

珠美さんは「圭介君は、よくわからない態度を取る。私が不満なら異動希望を出せばいいのに」と言いました。すると友人は、不思議な顔をして「え?あんたそれ、本気で聞いてるの?」と聞き返してきたのです。

呆気に取られている珠美さんに友人が説明してくれました。

「あんたね、女子社員の間では、圭介さんが珠美さんを好きで一生懸命アプローチしていることは誰もが知っている有名な話。若い圭介さんに対して、シングルマザーの珠美が、軽く受け流していることはネタになっているんだよ」

それを聞いた珠美さんは衝撃を受けつつ、「でもそれってネタでしょ」と鼻で笑って流そうとします。

しかし、友人は「彼のあんなわかりやすい態度でも気づかないの? ちょっと恋愛から離れすぎでしょ」とピシャリ。

「私も結婚にも懲りたし、子育てもある以上、しばらくまだ恋愛は遠ざかっていたい。そう思っていたのですが、自分のデスクに戻って、オフィス内で圭介さんの姿を見つけると、さすがに心がザワついていました」

あらためて考えてみると、友人の言葉にも納得できます。それは、圭介さんが反発するのは珠美さんに対してだけ。

反発していないときは、用もないのに珠美さんに声をかけては、珠美さんが対応すると、すぐに「何でもありません」と黙ってしまうことなど、思い当たることが頻繁にあるのです。

気になりだすと、不思議と感情までそちらに引っ張られてしまうもの。いつの間にか、珠美さんも圭介さんに好意を抱くようになってしまいました。

友人に相談すると、「一度ランチくらいは誘ってみなよ」とアドバイスを得ました。それから、圭介さんを何度か軽く誘ってはみるものの、「時間がないから」と言って断られてしまいます。

しかし、その割には、ランチタイムが近づくと、圭介さんは珠美さんの前に出てきては、手持ち無沙汰な雰囲気で、声をかけて欲しそうな態度を示してくるのです。

このままでは業務に支障をきたす可能性がある。そう考えた珠美さんは、私のところにやってきました。

「一体どうやって距離を詰めればいいのでしょうか」溜息まじりで、自嘲気味に問いかけてきました。

離婚以来、恋愛から遠ざかっていたとはいえ、男性からの誘いがなかったわけではありません。しかし、その全てが、グイグイと押してくる肉食系の男性や、不倫の誘いをしてくるおじさんばかり。珠美さんは、あしらう術ばかり上達しているのですが、距離を詰めたい人への歩み寄り方がわかりません。

そもそも、圭介さんのようなタイプを、男性として意識したことがなく、どうすればいいのか珠美さんも困惑してしまっていたのです。

圭介さんは急増している「好き避け男子」だった

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