500人以上の女性の仕事と恋を幸せに導いてきたキャリアコンサルタント・小川健次が、堅実女子の皆さんの人生を上方修正する、ちょっとしたコツをお教えする連載です。
今回は、夫のスマホを「見るか・見ないか」問題。浮気などの男女問題については、真面目な人ほど深刻にとらえてしまうことについてです。
穏やかな幸せが壊れた瞬間
都内の食品会社の、マーケティング部門で働く岸田由香子さん(仮名・34歳)は妊活と仕事を両立させ、家事も積極的に行っています。
結婚5年になる夫・憲彦さん(仮名・35歳)は、大手マスコミ関連会社で働いています。ふたりは、有名私立大学のゼミの先輩・後輩の関係で、学生の頃からの交際を経て結婚。お互い仕事は忙しいながらも、良好な夫婦関係を続けていました。
憲彦さんが多忙なため、なかなか子供が授からないこと以外は、とても幸せな夫婦です。そこに小さな亀裂が入ったのは、ある日の晩のことでした。
その夜、二人でニュース番組を観ていると、番組中の情報コーナーで、由香子さんの自宅近所の飲食店が、地域貢献の話題で取り上げられていたのです。
興味を持った由香子さんがその飲食店を調べてみようと、憲彦さんに「スマホを貸して」と言いました。由香子さんは家にいるときは、スマホをバッグの中に入れ、なるべく見ないようにしているのです。
いつものように、スマホを快く貸し出した憲彦さん。検索画面を立ち上げ、店の名前を検索している最中、LINEの通知が鳴りやまないのです。
メッセージが通知されたときに、たまたま指が画面をタップ。LINEが立ち上がってしまいました。なんの気なしに見ると、見知らぬ名前の女性から、頻繁にトークがきています。そのやりとりが、ズラリと表示されたのです。
夫・憲彦さんが送った「俺は君を大切に思っている」、「俺を信じろ」。相手の女性からの「すぐに会いたい」「切なくて胸が苦しい」という言葉に突如頭が真っ白になりました。
夫は察知すると、スマホをひったくるように奪うが……