恋愛&結婚 超ハイスぺ夫婦が、すれ違い続きの不幸な結婚生活を脱出するまで~その2~

今回は高収入・高学歴のハイスペックカップルは、幸せなのかどうか……という問題です。

関西地方中心にリラクゼーションエステサロンを展開する、今岡貴子さん(仮名・37歳)は、結婚7年になる夫・悟さんとの関係に悩んでいたところ、悟さんが若い女性とハイブランドのショップで買い物をしているところに居合わせてしまいます。

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夫の顔を見るたびに辛い

「夫の気持ちは自分以外にある」という寂しい気持ちになりつつも、貴子さんは悟さんを責めようとは思いませんでした。自分が仕事を理由に、悟さんに対して冷たくしていた以上、他の女性を好きになってしまう気持ちも理解できるからです。

ハイキャリアの女性は、冷静に状況を分析し、その場のベストを選ぼうとしますが、それは“世間一般でのベスト”であり“自分のベスト”ではないことも多々あるのです。

貴子さんの本心は、「やりきれない。夫婦の絆がこうもあっさり切れてしまうものなのだろうか」ですが、そんなことはおくびにも出しませんでした。

以来、自宅で悟さんの顔を見る度に、不安で一杯になってしまいます。すました顔をしながら、他の女性と付き合っているのかと思うと、心が乱されてしまうのです。悟さんの携帯からメールの着信音がすると、あの女からに違いない。そんな疑念が湧いてきてしまいます。

そんな毎日を送っているから、ストレスで憔悴していき、仕事にまで影響が出るようになってしまいました。

夫の浮気に直面し、葛藤を抱えていたことで体重は5キロ以上減り、睡眠もとれないようでした。貴子さんはスタッフが同伴して、私のところに来たのです。

一連の話をした後、「もう離婚するしかない。何も言わずにスパッと離婚すればいいのか、それとも、不貞行為を暴き、社会的制裁を与え、慰謝料をガッツリ得たほうがいいのか……その堂々巡りです」とため息をつきました。

憔悴はしていましたが、状況の説明は理路整然としており、わかりやすい。身振り手振りを交えながら、ときに感情を込めて、ときに冷静に、ポイントをはっきりとわかりやすく説明しており、何かのプレゼンを聞いているようでした。

貴子さんの話はわかりやすいだけに、ある本質的な疑問がくっきりと立ち上がりました。それは、悟さんの具体的な言動です。私は「そのとき悟さんは何と言っていたのですか」「その場面では、悟さんとは何を話したのですか」「このシーンのときは悟さんとどんなやりとりがあったのですか」と質問すると、貴子さんは「彼とは話していないのでわかりません。でも、彼は今私が話したとおりのことを思っているに違いありません」と答えるのです。

感情を置き去りにした理性と忖度が、夫婦不和を作っていたのかもしれない。

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