恋愛&結婚 帰国子女が肌で感じた、日本の会社のムダな会議と男尊女卑~その2~

「お前みたいなめんどくさい女とは関わりたくない」

人事部までの道すがら、恭子さんが「なぜ、あの男性をかばったの?」と彼女に話を聞くと、「ごめんなさい。私はこの会社で働きたかったのです。助けていただいて、本当にありがとうございます。でもそれをアダで返してしまって申し訳ないです」と目を見て謝罪するのです。

恭子さんが「他にもあるのでは?」と水を向けると、「セクハラは日常茶飯事です。胸が大きい、体型がぽっちゃりしている、顔の作りをいじる人は多くいます。それが嫌で退職する女性社員も少なくないのです。私は恭子さんに助けていただいてうれしかったのですが、そのことで私がターゲットになるのが怖かった。退職に追い込まれたり、部署異動させられるのが嫌でした。でも、私は今、気付きました。これからは嫌なことは嫌と言います」と語ります。

一連のことを、人事部に報告すると、担当マネージャーは善処するという回答をしてくれましたが、それから数日経って発表されたのは、セクハラ被害者の彼女の異動でした。あの管理職男性には一切のお咎めはなしだったのです。

理由を人事部に問い合わせると、「セクハラに該当する発言はないという報告を受けている。彼女が異動を希望するので異動させた」という回答でした。

あれだけの発言を、隠ぺいする……一体だれがやったのか、と頭に血が上ったところで「証言したのは誰か」と聞きました。すると人事は「あの場に居合わせた義之君だよ」と聞かされ、恭子さんには二重の衝撃でした。

そういえば、あれ以来、義之さんが恭子さんとの連絡を断っていた理由がやっとわかりました。その日の夜、恭子さんは会社を出ようとする義之さんを捕まえて、「なぜ嘘の証言をしたのか」と問い質したのです。

それに対して義之さんは「波風立てても損するだけだし、あの管理職は俺の先輩だしね。それに、セクハラごときで騒ぎを起こして、会社に損害を与えたらどうするんだ」と言い放ったのです。

唖然とする恭子さんに、義之さんは追い打ちをかけます「おまえみたいな面倒臭い女とは、これ以上はもう無理だから別れよう」と言ったのです。セクハラ問題と、交際とは別の話だと思っていた恭子さんはショックを受けます。義之さんとの間には結婚話も出ていたので、その衝撃はかなりのものです。

恭子さんは私のオフィスに来て、「私の何がいけなかったのでしょうか」と目を赤くして話しています。私は、「何もいけないことはしていません。とはいえ転職先と付き合う男を見誤ったことは事実。それをスッパリ切って、次に進めばよいだけの話ですよ」と答えました。

そして、切り替えが早い恭子さんはすぐに会社を辞め、あるビジネスを立ち上げます。そのアシスタントスタッフに、あのセクハラ被害にあった女性を迎えたのでした。

ちなみに義之さんや、あのセクハラ管理職について聞くと、二度目の緊急事態宣言下への売り上げ激減によって、なんとリストラされたそうです。会社そのものも変化に対応できず、かなり厳しい状況にあるそうです。

セクハラ被害者が泣きを見る状況は、日本企業にはまだ多いという。

賢人のまとめ

1.いまだに旧態依然とした会社はあるが、今後の生き残りは難しい。 2.会社を最優先する男性は少なくない。 3.自分の意見はハッキリと伝えた方が、結果的に自分の働きやすさにつながっていく。

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賢人プロフィール

恋愛・キャリアの賢人小川健次

恋愛カウンセラー/営業・マーケティングコンサルタントとして、年間約500名の女性をカウンセリング。恋愛とキャリアの両立のためのアドバイスが支持される。同時に、中小企業を対象とした営業、マーケティングのコンサルティングを行なう。 株式会社リエゾンジャパン代表取締役、社団法人感覚刺激と脳研究協会理事ほか、多岐にわたる活動をしている。
Blog : https://ogawakenji.com/