恋愛&結婚 急増する「Uターン転職」都会と地方の決定的な差は何か~その2~

500人以上の女性の仕事と恋を幸せに導いてきたキャリアコンサルタント・小川健次が、堅実女子の皆さんの人生を上方修正する、ちょっとしたコツをお教えする連載です。

今回は、コロナ禍でUターン転職をした人を悩ませる都会と地方の意識の差について。佐藤理恵子さん(仮名・34歳)は、コロナ禍を機に、生まれ育った町に帰り、父親の事業を継ごうとしますが……。

【これまでの経緯は前編で】

誰もが身内、誰もが家族なのだろうか?

父の事業を継ぐ決意をしてよかったと思うも、気になることがありました。理恵子さんの釈然としない思いは、翌日、はっきりとした確信へと変わることになります。

それは、セクシャルハラスメントです。前日、混雑している店内で、中高年の男性客が、やたらと理恵子さんの体を触るのです。それもひとりや二人ではありません。多くの男性が触ってくるのです。

「店も混んでいるし、幼かった私のことを知っているからこそ、懐かしく感じてのスキンシップだろう」。昨日はそう自分を納得させていた理恵子さんでしたが、今日はそうでないことがはっきりしました。

意図的に胸やお尻に手が伸びてきているのです。中には抱きつこうとする素振りをする男性もいました。そして、それを見ている女性客のほとんどは、楽しそうに笑っています。まるで、動物園の動物にじゃれようとする子供を見て楽しむ母親のような姿です。

理恵子さんも、客商売です。ある程度は覚悟はいしていました。笑って空気を壊さないようにするのが精一杯でしたが、あまりにもひどい男性に「ダメですよ~」と言います。すると、「なんだよ、減るもんじゃないし。理恵子だってちっちゃい頃、“おっちゃ~ん”って抱っこをせがんだじゃないか。俺たちが育ててやったようなもんなんだから触ってもいいだろう」と怒鳴られたのです。

そもそもそんな記憶はありませんし、人から感情的に怒鳴られることがなかった。加えてそこにいる人の多くが男性の味方をしたことで、理恵子さんはかなりのショックを受けます。これをこの先も続けていくことを考えると、早くも気が滅入りそうです。

もちろんいいこともありました。理恵子さんが帰郷してから数日後に、中学校のときの同級生だった女性が店を訪れてくれて、歓迎会をやりたいと申し出てくれたのです。

とはいえコロナ禍なので、ほんの数人、まだ地元に残ってるメンバーで、集まりましょうというものです。

彼女から何人かの懐かしい名前を聞いて、理恵子さんも楽しみに参加した歓迎会でしたが、理恵子さんは疎外感だけを味わいます。

「とにかく話しが合わないのです。中学校の頃の懐かしい話もありましたが、所詮は過去の事。彼らは、私に東京でどんな暮らしをしていたか。なぜ結婚しないのか。なぜ子供をつくらないのかなど無遠慮に質問してくるのです」

それ以外では男性は、どのパチンコ屋の景気が良くて、どのスナックの女性が可愛いか。女性は、その席にいない人の噂話か、理恵子さんをうらやましがるばかり。何を言っても「いいな~」ばかり言われるので、何も発言できなくなってしまったそうです。

やがて時間も遅くなり、会合はお開きに。会場にくるときはタクシーで来たのですが、帰りはお酒を飲んでいなかった、生徒会長だった勇二さん(仮名)の車で送ってもらうことになりました。

二人になると、勇二さんも理恵子さんに気を遣ってか、中学の頃の話題をいろいろ振ってきます。理恵子さんもそれを受けながら、車内では楽しい時間を過ごし、無事に家に到着したのでした。

翌日、いつものように店に出たら驚く展開になっていた。

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