恋愛&結婚 婚約者へ激怒し長文LINEを送ってしまった……最悪の状況から抜け出すには?~その2~

熱意を飼いならす方法

私のオフィスで、一連のLINEのやりとりを私に見せながら、琴美さんは、これに対してどう答えればいいかと尋ねました。

彼女が送っていたのは、かなりの長文でした。さすがにプランナーの仕事らしく、ポイントは箇条書きにされていたり、適度な改行が施され、読みやすい構成になっています。

しかしそこには激しい怒りと、鬼気迫る感情があり、読み手は返す言葉に困るでしょう。

そういう意味では、誠司さんの簡単な回答は、琴美さんの期待を裏切るものではありますが、このLINE文に対する回答としては正しくもあります。

これにまともに説明で返せば、その説明がうまくいかないと、さらに琴美さんの怒りと不安に拍車をかけるリスクがあります。ならば、あえて一言にするという選択もありなのです。

そして、「ごめん」と詫びているのは、誠司さんの素直な気持ちでもあるのでしょう。

そもそも、琴美さんが感じている誠司さんとの「意見の対立」も、対立といえるほどのものかが疑わしく思えます。私が聞いた誠司さんの人柄から察するに、とにかく意見や希望として言っているだけで、それほど強いこだわりを持って言ってはいないようだからです。

むしろ、誠司さんの気持ちを反映させたいという、琴美さんの強い思いが、誠司さんの言葉をこだわりとして解釈し、それが対立構造となり、琴美さんの心の中に構築されているように感じました。

琴美さんのような人はキャリア女性には多いのですが、「相手のためを思って」さまざまな要素を抽出し、ベストなシナリオを考えたのに、実は相手はそこまでは考えていなかったというケースです。

相手は琴美さんの熱量に気おされます。それに対して琴美さんは、ますます考えを募らせます……ちょっとした悪循環が起こり、爆発してしまうのです。

冷静になるためには、事実を分析することです。

そこで私は、琴美さんに「誠司さんが結婚までの各種決め事のそれぞれについて、本当にこだわっているものを“A”。そうであれば望ましいものを“B”。こだわってわいないものを“C”とランク分けして聞いてみてください」とすすめました。

「琴美さんは、すべてがAだと思っているかもしれませんが、実際に相手に聞くと、たぶんほとんどBかCでしょう」と付け加えました。

琴美さんは結婚生活や新居の条件に付いてを箇条書きにして、その日のうちに誠司さんに会います。すると誠司さんは「不安にさせてごめんね」とまずは謝罪。そして、リストを見ると「僕は琴美さんと生きていくことが大切なんだ。だから、すべて好きにしていいよ。今までのはただ、そのときに思いついて言っただけ」と笑っていたそうです。

琴美さんは「相手の期待に応えたい。相手の期待以上の仕事をしたい」と思う気持ちが強かった。でも相手はそこまで思っていないことが多い。その行き違いが怒りをうむのです。

「熱意の飼いならし方というか……仕事の進め方においても、目からウロコが落ちたような気持になりました」

その後、2人は無事に結婚。誠司さんが琴美さんに何かを要求するとき、「いずれ北海道旅行に行きたいけれど、これはAね」などと言うようになったとか。

「穏やかでユーモアがある誠司さんと結婚して幸せです。でもあの時、ブチ切れて電話していたらどうなっていたかと思うとゾッとします」と、琴美さんは苦笑とともに語っていました。

意見が対立しても、グッと飲み込むことが多かったという。

賢人のまとめ

1.相手は自分が思うほど、深く考えていないことが多い。 2.価値観が違っても歩み寄る気持ちがあれば、問題はない。 3.怒りがこみあげてきたら、状況を分析すると冷静になれる。

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賢人プロフィール

恋愛・キャリアの賢人小川健次

恋愛カウンセラー/営業・マーケティングコンサルタントとして、年間約500名の女性をカウンセリング。恋愛とキャリアの両立のためのアドバイスが支持される。同時に、中小企業を対象とした営業、マーケティングのコンサルティングを行なう。 株式会社リエゾンジャパン代表取締役、社団法人感覚刺激と脳研究協会理事ほか、多岐にわたる活動をしている。
Blog : https://ogawakenji.com/