500人以上の女性の仕事と恋を幸せに導いてきたキャリアコンサルタント・小川健次が、堅実女子の皆さんの人生を上方修正する、ちょっとしたコツをお教えする連載です。
今回のテーマは、今回のテーマは、独身のハイスぺ男性に多い「趣味を最優先」するライフスタイルについて。
大手金融機関で役員秘書として働く松浦桃子さん(仮名・33歳)は、交際して1年になる哲也さん(仮名・37歳)が趣味の登山を最優先することについて悩んでいました。
【これまでの経緯は前編で】
ハイスぺ男子は、空気を読むことに長けている人が多い
桃子さんは、哲也さんへの連絡を控えます。すると、逆に哲也さんから頻繁に連絡がくるようになったのです。
「仕事は順調かな。会いたいよ。 困ったことはない?」などと、桃子さんを気遣う言葉をたくさん並べてくるのです。
別れの気配を察知したのでしょう。出会ったころのようにこまめな連絡が来るようになり、桃子さんの心も和らぎます。
その夜、桃子さんがホッとくつろぎ、哲也さんを思い出したベストタイミングで「俺にはやっぱり桃子さんとの時間が大切だから。山はしばらくやめるよ」という連絡が。その後2人の時間を持つようにしてくれました。
さらに、山登りに行くときでも必ず事前に知らせてくれるようになり、二人で過ごす時間も増えるようになりました。
「やっぱり、私はこの人に大切にされているんだ」そう桃子さんが感じはじめたのも束の間のこと。
やがて哲也さんは、桃子さんのことをまたもや気にかけなくなり、山登りにばかり気が向くようになります。
これは「仕事がデキる」と言われる男性に多いのですが、交渉を重ねているから空気を読むことが異常に上手なのです。相手が何を思っているのかを瞬時に判断し、すぐに動く。これは野生のカンのようなものです。
また、桃子さんも相手を尊重しています。哲哉さんが、「登山こそ我が人生」と思っていることは理解しています。
桃子さんは「登山はお金もかかります。デートでは節約しますが、登山道具や、カメラレンズに数十万円単位のお金をポンポンかけていることにも、納得はできています」と語ります。
それでも、交際関係にある自分に対する接し方が、あまりに雑であることについては、さすがに桃子さんも納得できません。
そこで桃子さんは哲也さんに「登山より私を優先しろとは言わないけれど、せめてもう少し配慮した付き合い方をして欲しいし、そうでないならもう別れたい」と伝えます。
すると哲哉さんは、本当に申し訳なさそうに、桃子さんを傷つけ、苦しめたことを謝罪し、「以後はこのようなことないように誓う。だから別れるなんて言わないでくれ」と桃子さんに懇願し、涙を流したそうです。
桃子さんも哲哉さんが嫌いになったわけではありません。むしろ好きな思いは、交際以来変わっていません。そんな哲也さんが、そこまで言うのなら。そう思って、桃子さんは鉾を収めて、哲哉さんとやり直して行こうと決めたのです。
しかし、案の定。その1か月後には、また哲也さんの登山中心生活がスタート