500人以上の女性の仕事と恋を幸せに導いてきたキャリアコンサルタント・小川健次が、堅実女子の皆さんの人生を上方修正する、ちょっとしたコツをお教えする連載です。
今回のテーマは、ダメ男と交際後にハマってしまう不倫、その傾向と対策について。
大手機械メーカーのマーケティング部門でキャリアを積む澄江さん(仮名・32歳)は、1年前から婚活に取り組むものの、なかなか良いご縁に恵まれません。その間に誠司さんとの不倫の恋もあり、迷走していると自覚しています。
失恋のショックから立ち直る前に、婚活を始める弊害
誠司さんとのつかの間の不倫の恋で、心に痛手を負った澄江さんは、私のオフィスで思いのたけをぶちまけました。
「心のどこかで、離婚して私と結婚してくれると思っていました」と言います。その「重さ」を察知して、誠司さんは澄江さんを切ったのでしょう。「切る」と言葉は悪いですが、家庭と仕事を守ろうとする人は、それを脅かす存在に対して、スッパリ切り捨てる傾向があります。
特に誠司さんは会社での出世を意識しているのでしょう。だからこそ、社内不倫が足を引っ張ることを知っています。だからこそ情が移る前に別れた。エリート男性にありがちな判断です。
澄江さんは「すごくよくわかりますが、失恋のショックはショック。立ち直るのが大変です」と言いながらも別れを受け入れ、私のオフィスを出ていきました。
すると、その足で結婚相談所に登録したのです。相手の身元は、相談所が確認してくれているので、その分、安心できる出会いが生まれることを期待したのでした。
心が完全に落ち着いていない間に、婚活をすると不本意な結果に終わることが多々あります。自分が何をしたいかわからず、気持ちが揺れ、相手をじっくり選べないからです。
澄江さんもまさにそうで、相談所を介して、複数人の男性と会い始めますが、気持ちは盛り上がらない。そして、誠司さんの顔がチラつきます。
結婚相談所が保証しているので、条件は申し分ないのに、信頼できないのです。
「誠司さんはよかったな。お互いを気心が知れていたし、彼に余裕もあった…」などと、誠司さんのことを思い出して、それと見劣りする相手を断り続けてしまったのです。これが不倫失恋後の婚活の弊害です。
婚活には、時間とお金がかかります。澄江さんは相手に対して、お断りすることが圧倒的に多い。断るという行為は、かなりのエネルギーを使います。そうするうちに、精神的にもどんどん疲弊してしまうのです。
【いつか、理想の男性に出会えるのではないか】